不幸の数を数えるよりも、幸せの数を数えよう!感謝の心が幸せを呼び込み、脳を変える

2022.3.31

  • twittertwitter
  • facebookfacebook
  • lineline

久保多渓心 ( ライター・占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

ロシアによるウクライナ侵攻から1ヶ月以上が経過しました。既に死者は2万人を超え、周辺国等へ避難した国民は1000万人にのぼっています。

日本は地震や台風、水害、原発事故など、天災やそれにともなう事故などで多くの命を失って来ましたが、戦後77年の今日この日まで国同士による争いで国民の命が大量に失われたことはありません。

日本という国に生まれたことを幸せに思う気持ちと同時に、同じ地球に生まれ、そして生活をしている名もなき市井の人々が戦火に怯え、逃げ惑い、命を奪われている現状に、深い悲しみを感じずにはいられません。

AGLAは、「心と体を調える」というコンセプトのもと、読者の皆様に様々な情報をお届けしています。

ウクライナの人々の「心と体」が今、侵攻の名の下、踏み躙られていることに対して、1人の著者として、遠い異国から抗議の意を表したいと思います。

こうした各国の戦争や紛争などで感じるのは、その渦中にいる人々と、日本に住む私たちの求めるものの違いについてです。

戦火に逃げ惑う人々は、家族がバラバラになったり、家を失ったり、満足な食にもありつけなかったり、着る物にさえ事欠いたりします。

一方の、生活に必要なものが全て揃っている対岸の国に住む人々は、その既に手元にある「十分な幸せ」に気付くこともなく、不満を口にし、今手元にある以上のものを求めようとします。

自身を取り巻く環境や、人間関係などに不満や葛藤、憤りを抱え、それを「不幸なこと」であるとみなし、その数ばかりを数えることに時間を費やしてしまいがちです。

決して、自分が既に得ているささやかな幸せの数々を数えようとはしません。

家族がそばにいる幸せ、雨露をしのげる屋根のある家に住める幸せ、毎日食べられることの幸せ、洗い立ての服を着ていられる幸せ、それに誰かと笑顔で挨拶を交わせた幸せ、朝日を浴びて深呼吸できる幸せ、今年も桜を見上げることの出来る幸せ・・・

どんなに生きづらさを抱え、たくさんのトラブルを抱えている人でも、それ以上の幸せがあなたを取り囲んでいるはずです。

あなたが「不幸」だと烙印を押している現実の正体は「渇き」。

既に手にしている幸せの存在に気付かず、辺りを探し回って息が切れ「何かが足りない」「何かがない」という「渇き」が心を覆っているのかもしれません。

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のMindfulness Awareness Research Centerの研究でも、自分の幸福を数える習慣のある人は、幸福度が高く、うつ病などの心の病になる傾向が少ないことを示す結果が出ています。

カリフォルニア大学バークレー校の研究では、うつ病などのメンタルヘルスに問題を抱える人を被験者とし、約300人の成人を無作為に3つのグループに分けて調査を行いました。

調査の前に全てのグループに対してカウンセリングが行われました。

その後、最初のグループに対して他者への感謝の手紙を書くように指示がされました。

次のグループは、自身に起こったネガティヴな体験と、そのとき感じた思いや感情について書くように指示がされます。

最後のグループはカウンセリングだけを受け、手紙を書く指示は与えられませんでした。

ネガティヴな体験を手紙に書いたグループと、カウンセリングだけを受けて手紙を書かなかったグループと比べ、感謝の手紙を書いたグループは、その後12週間にわたり精神的な健康状態が優位に良好であったと報告をしました。

この研究では、被験者に対してfMRI(磁気共鳴機能画像法)による検査が実施されており、感謝の手紙を書いたグループは、脳の内側前頭前皮質が活性化していたことが認められています。

統合失調症、双極性障害、ADHDなどは、前頭前皮質の機能障害が原因とされており、この機能を向上させる薬の開発も進んでいます。

カリフォルニア大学デービス校のロバート・A・エモンズ博士と、マイアミ大学のマイク・マクルー博士が共同で行った研究の例もあります。

この研究では、参加者をランダムに3つのタスクに分けて行われました。

まず、それぞれのグループには日記を書くように指示が与えられました。

一つのグループは、過去一週間に起こった「感謝すべき5つのこと」を日記に書きます。

もう一つのグループは、過去一週間に起こった毎日のトラブルを書き連ねます。

そして、もう一つのグループは、この両グループの中立にあたり、一週間の間に起こったトラブルに影響を与えた5つのイベントや状況をリストアップすることを求められました。

その10週間後、感謝の日記を書いたグループは、日々の出来事の負の面にフォーカスを定めたグループより、自分の人生全体がより良い状態であるとあると感じ、25%は幸せを感じたといいます。

Gratitude Can Literally Change Your Heart & The Molecular Structure Of Your Brain

-Collective Evolution-

わたし自身、占術家として日々、様々なご相談を受けるたびに、いつも繰り返し申し上げていることがあります。

不幸の数を数えるよりも、幸せの数を数えましょう

不幸よりも、幸せにフォーカスを定め、それを讃えることのできる心のあり方が、さらなる幸せを呼び込むのです。

久保多渓心 のプロフィール

久保多渓心

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。

音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。

月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。

『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。

2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。

おすすめ関連記事