【デンマーク研究】子育て中のInstagram利用は育児能力の低下につながる!?

2022.6.6

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久保多渓心 ( ライター・占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

初めて母親として子どもを育てようとするとき、どうして良いか分からず、混乱したり、戸惑う場面も多いことでしょう。

自分が子どものためと思ってやっていることが果たして正しいのか、自分に親としての資質や能力が備わっているか、判断できなくなってしまうこともしばしばかもしれません。

そんなときはきっと、自分の家族(とくに母親)や、友人、SNSからの助言を頼りにするのではないでしょうか。

オープンアクセスの学術雑誌『Acta Psychologica』に掲載された、デンマーク・コペンハーゲン大学の研究によりますと、SNSなどを通して母親仲間の助言に支えられていると感じる一方、自分と他の母親とを比べてしまう場面が増えることによって、自分の能力が低いと感じていることが分かりました。

 

0〜6歳の子どもを持つ270人の母親が参加して、研究は行われました。

まず、社会人口統計学データの収集のため、年齢、出身、教育レベル、居住地、子どもの人数、年齢などが質問されました。

次に、先週1週間の間にどれだけInstagramを閲覧したかなど、Instagramの使用に関するオンラインのアンケートに回答しました。

閲覧時間については、0〜15分、15〜30分、30〜45分、45〜60分、1〜1.5時間、1.5〜2時間、2〜2.5時間、2.5〜3時間、3時間以上のカテゴリーから選択が可能です。

 

次に、以下の内どのような子育てに関するInstagramアカウントをフォローしているかに答えます。

①自分の子育て経験をシェアしているインフルエンサー

②子育てに関する情報を発信している専門的(職業)アカウント

③今回の調査に関連して、子どもの発達についての知識を広めるために作成された専用のアカウント(@forstaadinbaby

※参加者は③のアカウントを通じて募集が行われ、アンケート回答に協力した参加者の中から毎週末、赤ちゃん用品店の商品券30ドル分が抽選で送られた。
以上のようなアカウントをそれぞれフォローした場合、自分の投稿が親としての能力や感情にどれだけ否定的に影響を及ぼしていると感じるか、またはどれだけ支援されていると感じるのかを尋ねる質問に回答しました。
母親が上記①〜③のいずれかのアカウントの投稿に従っていると回答した場合、その投稿が親としての役割に負の影響を与える程度、また、どの程度支持的であるのか、4段階(「全くない(=1)」から「大いに(=4)」のリッカート尺度(※)を用いて評価を行いました。
※リッカート尺度:心理学者レンシス・リッカート(Rensis Likert)が提唱した、アンケートなどで使われる心理検査的回答尺度の一種。
「大いに(=4)」「ある程度(=3)」と答えた場合、そのアカウントの投稿によって、どのように否定的な影響を受けたのか、どのように支持されたのかを具体的な例を用いて回答するように求められました。
また、「Instagramでフォローしている他の親と自分とを比較するか」という質問においては、「全く比較しない(=1)、「強く同意する(=5)」の5段階のリッカート尺度で評価しました。
この結果、母親たちは子育てに関するアカウントを多くフォローしており、84.8%は①のインフルエンサーをフォロー、90%が②の専門的アカウントをフォローし、1日に平均1時間近くをInstagramの閲覧に割いていることが分かりました。
84.2%の母親は、子育てに関する様々なアカウントに支えられていると感じている一方、40.7%の母親がインフルエンサーのアカウントに、37.1%の母親が専門的アカウントに、マイナスの影響を受けていると回答しています。
自分と他者の投稿を比較してしまいがちだと回答した母親では、それぞれのアカウントにマイナスの影響を受ける可能性も高くなりますが、同時にインフルエンサーのアカウントにより支えられていると感じているようです。
一部の回答者では、「それらのアカウントの発信するアドバイスの全てに従っていなければ、自分が母親として十分な仕事を出来ていない」と感じています。
また、「(Instagramに投稿している親は)見た目を完璧にし過ぎている」と回答した母親もいました。
子育てのヒントの共有、子どもの発達についての知識の増加、母親同士で繋がる安心感など、肯定的な面も多くありますが、親としての資質が足りないと感じてしまうなど「育児能力の低下」につながる負の側面もあるようです。
Instagramに疲れたら、以前ご紹介した「SNSデトックス」も有効です。
是非、試してみましょう。
https://aglamedia.com/health/13387/

 

参考文献

Parenting Instagram accounts can make mothers feel supported, but also less competent『Research Digest』(

How are mothers negatively affected and supported by following parenting-related Instagram profiles? A mixed-methods study『Acta Psychologica(Volume 227, July 2022)』(

 

久保多渓心 のプロフィール

久保多渓心

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。

音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。

月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。

『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。

2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。

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