【米研究】1人で眠るよりも、パートナーや家族と一緒に眠ると睡眠の質やメンタルヘルスが向上する!?

2022.6.10

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AGLA編集部

心と体を調える 女性のための新感覚スピリチュアルメディア。

アリゾナ大学の研究者によりますと、パートナーや配偶者と同じベッドに寝ている成人は、1人で寝ている成人よりも眠りの質が良いことが分かりました。

また、うつ病やストレスのリスクを低下させ、生活の質や人間関係を改善する効果もあることを発見しました。

この研究では、ペンシルベニア州南東部に住む成人1,007人を対象とした、睡眠・健康活動、食事、環境及び社会化研究(Sleep and Health Activity、Diet、Envioronment and Socialization:SHADES)で収集されたデータが分析されました。

参加者は、過去1ヶ月間にパートナー、配偶者、子ども、ペット、他の家族と、どのくらいの頻度でベッドを共有し寝ているか、または誰ともベッドを共有せず1人で寝ているかといったアンケートに答えました。

参加者の睡眠健康因子は、「不眠重症度質問表Insomnia Severity Index:ISI)※①」、「エップワース眠気尺度(Epworth Sleepiness Scale:ESS)※②」、「STOP-Bangリスクスコア(STOP-BANG apnea score)※③」などが、メンタルヘルス因子は「こころとからだの質問表Patient Health Questionnaire:PHQ-9)※④」、「全般性不安障害7項目尺度(Generalized Anxiety Disorder 7-item:GAD-7)※⑤」などの尺度を用いて、評価が行われました。

※① 不眠重症度質問表:不眠の主観的重症度を測定する方法
※② エップワース眠気尺度:日中の主観的眠気を測定する尺度
※③ STOP-Bangリスクスコア:睡眠時無呼吸症候群のリスク評価に利用される
※④ こころとからだの質問表:うつ病スクリーニングのための診断ツール
※⑤ 全般性不安障害7項目尺度:不安神経症スクリーニングのための診断ツール

この研究の結果、ほぼ毎日パートナーや配偶者と一緒に寝ている人は、1人で寝ているという人に比べて、不眠症の程度が軽く、疲労感が少なく、睡眠時間が長いことが分かりました。
また、パートナーと一緒に寝ている人は、より早く眠りにつくことができ、就寝後も長い睡眠時間を維持することができました。
睡眠時無呼吸症候群のリスクも低いという結果が出ています。
しかし、ほぼ毎日、子どもと一緒に寝ている人では、不眠症の重症度が高い傾向があり、睡眠時無呼吸症候群のリスクも高く、睡眠をうまくコントロールできていませんでした。
研究者たちは、パートナーと眠ることは、抑うつ、ストレス、不安を低減させ、社会的支援(人との繋がり)、人間関係の満足度が高いことと関連していると推測します。

まとめ
パートナー・家族との睡眠では・・・
  • 不眠症を軽減させる
  • 疲労感を軽減させる
  • 早く寝付くことができる
  • 長い睡眠時間を得ることができる
  • 睡眠時無呼吸症候群のリスクの低減につながる
  • 睡眠の質が向上
子どもと一緒に眠ると・・・
  • 不眠症の重症度が高くなる
  • 睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる
  • 睡眠の質が低下
1人で眠ることと、パートナーや配偶者、家族、ペットと一緒に眠ることが、これだけ心身の健康に影響を与えているとは驚きです。

(文=久保多渓心)

参考文献

Bed Sharing Versus Sleeping Alone Associated with Sleep Health and Mental Health『Sleep Research Sciety®︎』

Adults Sleep Better Together Than They Do Alone『Neuro Science News.com』

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