【愛あるサポートを】無視できない!うつ病の5つの兆候と、うつ状態の人に寄り添うための6つの対応

2022.10.7

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AGLA編集部

心と体を調える 女性のための新感覚スピリチュアルメディア。

日本における精神疾患を有する総患者数は約420万人。

そのうち、うつ病を含む気分(感情)障害の患者数は120万人を超え、神経症性障害(パニック障害など)・ストレス関連障害(適応障害など)・身体表現性障害(心気症など)なども含めると、200万人を優に超えます。

特に、2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、うつ病やうつ状態にある人の割合が倍増したとの調査結果も出ています(経済協力開発機構(OECD)による)。

昨今、著名人などが、自身のうつ病やパニック障害の病歴を告白したり、症状の悪化などによって活動を休止するケースも増え、その症状に対する認知度は一昔前に比べ、格段と上がっているような気がします。

しかし、自分がうつ病であると自覚をする時間は大抵において、極めて長い経過を辿るものです。その時間の結果とともに、心身はさらに疲弊してしまいます。

重要なのは、身近にいる人たちが、うつ状態にある人の "声なき声" 、"無言のSOS"に気付く感性、心の余地、偏見のない予備知識をもつことあります。

いろんなところでお話をしているので、ご存知の方も多いと思いますが、私自身もうつ病とパニック障害を患っていた経験があります。

病の中にいると、いつもなら気付けていたはずの、すぐ傍にある希望の光にさえ、目をやることが出来ません。そこに「光があるんだよ!」と伝えてあげるのは、身近にいる人々なのです。

是非、愛をもって身近な人の心に触れ、寄り添い、語りかけて下さい。

今回は、コロラド大学ボルダー校の研究者らが提供している、5つの「うつ病の兆候」リストをご紹介しましょう。

参考にして頂けますと幸いです。

 

 

うつ病の兆候

1:ベッドから起き上がるのが難しい

睡眠を楽しんだり、ベッドでゆったりとした時間を過ごすのは全く普通のことです。

しかし、ベッドから出たり朝の支度をしたりするモチベーションを見つけるのが難しくなっている場合は、うつ病の兆候である可能性があります。

うつ病は、朝起きたりシャワーを浴びたりするような小さなことでさえ、疲弊し、肉体的に消耗していると感じることがあります。

 

2:睡眠習慣の変化

うつ病に伴う肉体的・精神的疲労は、睡眠の習慣にも影響を与えます。

睡眠の変化はさまざまな形で現れます。一日中睡眠をとったり、睡眠をひとつの時間の過ごし方として使ったり、他の日常活動よりも睡眠を好むこともあります。

また、睡眠習慣の変化によって一時的に不眠症になることもあり、その場合は入眠や睡眠維持が困難になります。

安らかな睡眠の質が損なわれると、不安レベルが高まり、苦痛の感情が強まることがあります。

ときには、不安な思考が目を覚まし、睡眠に悪影響を与え、さらに不安な思考につながるというサイクルが生まれることもあります。

 

3:食欲の変化

食欲や食習慣も、うつ病の影響を受けます。

食欲が増す人もいれば、食欲が減退したり、まったく空腹を感じない人もいます。

上に挙げたような睡眠習慣の変化に気づいたら、食事の仕方も変わっているかもしれません。これは、睡眠によって空腹ホルモン(グレリン)が調節されるからです。

空腹ホルモン:空腹になると、胃から血液中にグレリンというホルモンが分泌され、脳の摂食調節部位に作用して食欲が刺激され空腹感が生まれる。睡眠不足だとグレリンの分泌が高まるといわれている。

【研究成果】食欲を刺激するホルモン(グレリン)の謎を世界で初めて解明『久留米大学』

 

4:感情の爆発や気分のムラ

うつ病は感情の爆発や気分の変動を引き起こします。

ある瞬間に怒りが湧き起こり、その次の瞬間には抑えきれずに泣いてしまうか、シャットダウンして麻痺してしまう。

私たちの気分の変化は一瞬で変わることがあります。

これらの変化は、小さな、あるいは些細な刺激によって引き起こされることもあれば、まったく予期しないことによって引き起こされることもあります。

数日以上続くイライラのパターンや気分の変動に気づいたら、それはうつ病に関連しているかもしれません。

 

5:喜びや、周囲との繋がりを感じられない

気分が落ち込んでいると、自分の好きなことを楽しめなくなり、身近な人との繋がりが難しくなります。

趣味、友人関係、学業、社会活動、セックス、生活全般への興味を失い始めることがあります。

以前は楽しんでいたことが、今では楽しめなくなったら、それは、うつ病の兆候を示している可能性があります。

また、親しい友人や家族、自分のことを気にかけてくれる人から、自分を切り離してしまうこともあり、それがうつ病の症状を長引かせる可能性があります。

 

うつ病の兆候を示す人々への対応

研究者らは、パートナーや友人、知人が、上記の様なうつ病の兆候を示していることに気付いたら、以下の対応を取るように勧めています。

1:気持ちを認める

落ち込んでいたり、自殺を考えていたりすると、多くの場合、友人に自分の考えや気持ちを打ち明けてから、助けを求めます。

貴方の身近な誰かが人生の困難を表現したら、その人の気持ちを認め、あなたがその人のためにそこにいて、彼らのことを気にかけていることを伝えましょう。

 

2:懸念を表明する

もし、誰かがあなたと気持ちを共有したり、あなたが行動の変化について気付いてあげることが出来たのなら、あなたが心配していることを伝えましょう。

 

3:冷静を保つ

誰かが困難に直面していることを打ち明けたときに、不安を感じるのは普通のことですが、冷静で自信に満ちているように見せることが重要です。

自分の思いを打ち明けた相手が、そのことに狼狽し、不安げな表情をすると、困難に直面した当事者が、打ち明けた相手のことを心配したり、打ち明けたことそのものを後悔してしまいます。

 

4:判断やアドバイスをせずに耳を傾ける

友人が辛かった経験や、今の感情、人生の困難について話すのを聞きましょう。

判断を下したり、何をすべきかについて助言を与えたりすることは避けましょう。

代わりに、相手と一緒に座って、その場にいることに集中します。

あなたの仕事は、状況を改善することではなく、あなたの友人が耳を傾けて理解してくれるように手助けすることです。

 

5:どう役に立てるかを尋ねる

困っている友人にアドバイスをしたくなることもあります。

しかし、その人が何を必要としているのか、何が役に立つのかを尋ねることが重要です。

これは人によって異なる場合があります。

例えば、アパートの掃除を手伝ってほしいとか、時々誰かに様子を見てもらう必要があるかもしれません。また、自分が何を必要としているのかを正確に把握していない人もいます。

そのような場合は、別の時間を設けて話をしたり、後で確認したりして、何が一番役に立つかを考える時間を作りましょう。

 

6:リソースを共有する

友人が苦しんでいる場合は、その重荷を負う必要はないということを知っておくことが重要です。

代わりに、助けとなるリソース(行政や支援団体などのサポート窓口など)があることを友人に伝えましょう。人に利用を強いることなく、リソースを共有することが重要であることに留意してください。

友人が助けとなるリソースにアクセスする方法とタイミングを選択できるようにします。

 

心を閉ざしてしまった皆さんと、それを支え、癒す皆さんのご縁が繋がりますように。

 

『AGLA』のうつ病関連記事は、以下からご参照下さい。

https://aglamedia.com/tag/うつ病/

 

(文=久保多渓心)

 

News Source

5 signs of depression you shouldn’t ignore『University of Colorado Boulder - Health & Wellness Services』

AGLA編集部 のプロフィール

心と体を調える 女性のための新感覚スピリチュアルメディア編集部。

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