【米研究】低レベルから中レベルのストレスは、体に良い影響を与える!?

2022.11.24

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久保多渓心 ( ライター・占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

約3年に及ぶ、新型コロナウイルスによるパンデミックは、感染への不安や、ステイホームの影響による家族間の軋轢、休職や失職などといった経済的な問題など、ストレスフルな状況を私たちにもたらしました。

私たちの生活には、大なり小なりのストレスはつきものですが、現代人はとかく「ストレスフリー」の生活を求めたがります。

しかし、その現代人が避けたがる「ストレス」が、程度によっては「必要悪」だったとしたら?

 

低レベル〜中レベルのストレスが作業記憶を改善させる

シカゴ大学の青少年育成研究所(Youth Development Institute)による新しい研究で、低レベル〜中レベルのストレスは体に良い影響をもたらし得ること、また、作業記憶 (ワーキングメモリ) が改善されることが分かりました。

(※)作業記憶:何らかの作業を行うときに、必要な情報を引き出したり、一時的に保持する能力のこと。

しかし、注意すべき点は、ストレスレベルが適度なレベルを超えて一定になると、そのストレスは有害なものになるということです。

一定の高レベルのストレスは、実際には脳の構造を変化させます。

筋肉の制御、意思決定、自制心、感情調節などに関与する灰白質を犠牲にして、白質の増加につながります。

慢性的なストレスはまた、吐き気や片頭痛から高血圧や心臓病に至るまで、さまざまな病気にかかりやすくします。

以前の研究では、低レベルから中レベルのストレスが、個人の回復力を高め、うつ病や反社会的行動などの精神障害を発症するリスクを減らすのに役立つ可能性があることを示しました。

また、この研究では、限られた時間のストレスが将来のストレスの多い状況に対処する方法を学ぶのに役立つことも示されています。

今回の研究は、国立衛生研究所(The National Institutes of Health)が後援する脳障害の研究を促進するためのプロジェクト「Human Connectome Project:HCP」で得られたMRI画像を分析する、二次データ分析です。

HCPのサンプルには、神経障害や精神疾患の病歴がない22歳から37歳までの1,206人の健康な成人のデータが含まれています。

 

作業記憶に関係する脳の部位の活動が増加!

研究の結果、低レベル〜中レベルのストレスを報告した人は、作業記憶に関係する脳の部位の活動が増加していることが示唆されました。慢性的な高レベルのストレスを経験したと答えた参加者は、これらの領域の低下を示しています。

認知ストレスレベルを評価するために、被験者は特定の思考や感情をどの程度の頻度で経験したかという質問に答えました。

例えば、「この1か月で、予期せぬことが起きて動揺したことはどれくらいありますか?」や「この1ヶ月で、自分がしなければならない全てのことに対処できないことにどれくらいの頻度で気づいたか?」など、この尺度は他の様々な国際研究でも有効な尺度であることが証明されています。

研究者らはまた、予期せぬ出来事に対処する自分の能力について個人がどのように感じているか、自分の人生が重要で意味のあるものであることにどれだけ満足しているか、友人をベースとしたサポートがソーシャルネットワークで受けられるかなど、さまざまな尺度を用いて参加者のソーシャルネットワークを調査しました。

MRI画像

作業記憶を分析するために、参加者は道具や個人の顔などの一連の4種類の画像を提示され、後で以前に見せられた写真と同じかどうかを思い出すように求められました。

その後、研究者らは被験者の脳のMRIを分析し、脳のさまざまな部分の神経活性化を評価する作業を完了させました。

当然のことながら、家族や友人からのサポートが多いと答えた被験者は、低レベル〜中レベルのストレスに健康的に対処できるように見えました。

逆境やストレスによって強化されるためには、適切なリソースが必要です。

一部の人々にとって、逆境にさらされることは良いことです。しかし、他の人にとってはそうではないかもしれません。

支援してくれるコミュニティや家族がいれば、より多くのストレス耐えることが出来る可能性があります 。

Low to Moderate Stress Is Good for You『Neuro Science News.com』

と、同研究の主著者であるジョージア大学・College of Family and Consumer Sciencesの准教授Assaf Oshriは話します。

 

 

News Source

Low-to-moderate level of perceived stress strengthens working memory: Testing the hormesis hypothesis through neural activation『Neuropsychologia』

久保多渓心 のプロフィール

久保多渓心

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。

音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。

月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。

『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。

2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。

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