2023.1.11
【米研究】アーモンドを毎日食べると、運動後の筋肉痛や炎症が緩和され、体の回復を早めることが明らかに!

年末年始の長期休暇も終わり、気付いたら体重が増加していたという方も多いのでは?
運動不足でなまった体を目覚めさせるためにも、ウォーキングやランニング、またはスポーツジムでのトレーニングを再開した方もいらっしゃるでしょう。
日頃から運動不足を感じている方は、久しぶりの運動で遅発性筋肉痛(過度な運動や、不慣れな運動をした翌日や、翌々日などに起こる筋肉痛のこと)を起こすことがあります。
こうした、運動後の筋肉痛、炎症、損傷が緩和される方法はないのでしょうか。
スイスの科学雑誌『Frontiers in Nutrition(2023年1月9日付)』に掲載された研究によれば、57gのアーモンドを4週間食べた男女は、激しい運動をした直後に血中の有益な脂肪である「12,13-DiHOME(12,13-ジヒドロキシ-9Z-オクタデセン酸)」が対照参加者に比べて多くなったことが示されました。
12,13-DiHOME、いわゆるオキシリピン類(酸化脂肪酸)は、褐色脂肪組織によってリノール酸から合成され、代謝の健康とエネルギー調節に有益な効果をもたらします。
4週間のアーモンド補給
臨床試験には、定期的なレジスタンス運動(※)を行なっていない、30〜65歳の成人64人(38人の男性と、26人の女性)が参加しました。
エキセントリック運動の直後には、追加の血液と尿のサンプルを採取、さらに回復期の4日間毎日採取されました。
エキセントリック運動の内容は、30秒間全力ペダリング(ウィンゲート無酸素性持久力テスト)、50mシャトルランテスト、垂直跳び、ベンチプレスなどが含まれました。
参加者は採血・採尿後に世界的に信頼されている心理検査のひとつである「気分プロフィール検査(Profile of Mood States:POMS)」に記入し、遅発性筋肉痛のレベルを10点満点で評価しました。
アーモンドを57g食べると「12,13-DiHOME」の濃度が上昇
その結果、予想通り、90分間のエキセントリック運動は、有意な筋損傷、遅発性筋肉痛、炎症、筋力およびパワーパフォーマンスの低下などを誘発し、また、疲労、不安、抑うつの増加を示しました。
この運動により、血中のIL-6、IL-8、IL-10、MCP-1などの炎症性サイトカインが一時的に上昇し、軽度の筋損傷と一致しました。
しかし、これらのサイトカインの変化は、アーモンドとシリアルバーのグループ間での差はみられませんでした。
重要なことは、運動直後、アーモンドグループの参加者の血漿中の有益な12,13-DiHOME(12,13-ジヒドロキシ-9Z-オクタデセン酸)の濃度が、シリアルバーグループの参加者に比べて69%高かったということです。
12,13-DiHOMEは、脂肪酸の輸送と骨格筋への取り込みを増加させることが知られており、運動後の代謝回復を促進する全体的な効果が期待できます。
このように、アーモンドを毎日摂取すると代謝の変化につながり、運動による炎症と酸化ストレスをダウンレギュレートし、体の回復を早めることを可能にします。
アーモンドには大量のタンパク質、健康的な種類の脂肪、ビタミンE、ミネラル、食物繊維が含まれているほか、アーモンドの皮に含まれるポリフェノールが炎症と酸化ストレスのコントロールを助けているのです。
News Source
Almond intake alters the acute plasma dihydroxy-octadecenoic acid (DiHOME) response to eccentric exercise『Frontiers in Nutrition』
久保多渓心 のプロフィール

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。
バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。
音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。
引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。
現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。
月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。
『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。
2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。