2023.1.14
【米研究】30分毎に5分のウォーキング休憩をとって座り過ぎの健康リスクを回避!

座る時間が長いほど健康リスクが高い
コロナ禍による感染防止の観点から、業種によりリモートワークが推奨されました。それに伴い、椅子に座る時間が長くなるのは当然です。
先進国ほど座位時間は長い傾向にありますが、その中でも日本人は1日420分(7時間)と世界で最も総座位時間が長いという調査結果があります(*オーストラリア・シドニー大学による調査)。
座ったり、横になったりしている状態のことを「座位行動」と呼び、座位時間が短い人と比べ、長い人は健康リスクが高く(肥満度、2型糖尿病リスク、心臓病罹患率が高い傾向にある)、寿命が短いという報告もあるのです。
まさに「座り過ぎ」は、「飲酒」や「喫煙」と並ぶ、健康へ悪影響を与える習慣であるといえるでしょう。
各国では座位時間を減らすことを推奨していますが、座位時間を中断する頻度や時間を示す定量的ガイドラインはこれまで提供されていませんでした。
スポーツと運動科学に関する研究をカバーする『Medicine & Science in Sports & Exercise 』のオンラインジャーナルに、コロンビア大学の新しい研究が掲載されました。
この研究では、座位行動からの休憩の頻度と時間を変化させた場合の有効性を評価するとともに、複数回の休憩が、心血管代謝リスク因子に及ぼす急性の影響が調べられました。
30分毎に5分間のウォーキング休憩を!
参加者は人間工学に基づいた設計が施された椅子に8時間座り、30分おきに1分、30分おきに5分、60分おきに1分、60分おきに5分の休憩の頻度と時間の異なる4タイプのテストと、休憩を取らない対照テストが試されました。
休憩時にはルームランナーによる「トレッドミル・ウォーキング」が行われ、トイレ休憩時には所定のエクササイズが行われます。
血糖値と血圧はそれぞれ、15分毎と60分毎に測定されました。
椅子に座っている間、参加者はパソコンで作業したり、読書をすることができ、電話の使用も許可され、食事も提供も行われました。
この結果、30分毎に5分間のウォーキング休憩を取る方法が、最も有意に血糖値と血圧を大幅に低下させました。
30分毎に1分間のウォーキングも血糖値に適度な効果をもたらしましたが、60分毎のウォーキングでは効果はみられませんでした。
また、休憩を取らず一日中座っている場合と比較して、すべての歩行量で血圧が 4 ~ 5 mmHg 大幅に低下しました。
さらに研究者は、テスト中の参加者の気分、疲労、および認知能力のレベルを定期的に測定しています。
60分毎に1分間のウォーキングを除くすべてのウォーキング休憩で、疲労が大幅に減少し、気分が改善されました。ただし、認知能力には影響を与えませんでした。
血糖値を下げるためには、より高頻度かつ長時間の休憩(30分毎に5分間)が必要ですが、血圧を下げるためにはより低用量で十分である可能性があります。
News Source
Breaking Up Prolonged Sitting to Improve Cardiometabolic Risk: Dose-Response Analysis of a Randomized Cross-Over Trial『Medicine & Science in Sports & Exercise』
Rx for Prolonged Sitting: A Five-Minute Stroll Every Half Hour『Columbia University Irving Medical Center』
久保多渓心 のプロフィール

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。
バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。
音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。
引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。
現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。
月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。
『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。
2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。