観葉植物を育てるとメンタルヘルスが向上する!?あなたに合った正しい植物の選び方とは?

2023.4.17

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久保多渓心 ( ライター・占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

ヨーロッパ米国では、1日のうち90%もの時間を室内で過ごしています。しかし、室内で多くの時間を過ごすことは、精神的な健康に影響を及ぼす可能性があります。

世界保健機関(WHO)は、世界の成人の5%がうつ病に罹患していると推定しています。

また、2021-22年の1年間に英国で失われた全労働日の55%をストレス、うつ病、不安が占めています。メンタルヘルスの小さな改善は、個人的にも経済的にも大きな報酬をもたらすことができます。

一日中室内に閉じこもっている私たちにとって、観葉植物は簡単に自然とつながることができる方法です。特に若い人たちは、庭を持つことができない場合が多いでしょう。

また、観葉植物は精神的、肉体的な健康効果もあります。

観葉植物は、ストレスの軽減、血圧の低下、精神状態の改善につながるという研究結果があります。また、観葉植物のあるオフィス環境は、仕事への満足度が高く健康被害が軽減されるともいわれています。

観葉植物が私たちの気分を良くするのは、自然とつながりたいという人間本来の欲求と、多くの観葉植物の緑色が心を落ち着かせると考えるからです。

観葉植物を1つ置くだけで、殺風景な空間が明るくなり、気分も高まります。でも、どれを選べばいいのでしょう?

 

豊かな緑

ポトス

昨年、私はレディング大学や王立園芸協会の同僚と一緒に、オンライン写真アンケートを通じて、様々な観葉植物の外観に対する520人の心理的反応を調査しました。参加者は、様々な形の観葉植物の写真12枚を閲覧し、その観葉植物の見た目に対する意見に基づく質問に答えました。

参加者は、自分の好きな植物と嫌いな植物を特定しました。そして、6組の対照的な形容詞からなる尺度を用いて、各植物の外観の様々な側面を評価しました。また、それぞれの植物がウェルビーイングや空気の質に対してどの程度有益であるかを評価しました。

調査対象となった植物は、ベンジャミンサンセベリアサボテンプレイヤープラント紋様蕉)、シマオオタニワタリポトス(または悪魔のツタ)、ドラゴンツリー(リュウケツジュ)、ヤシの8種で、健康な植物と放置された植物の両方が含まれています。これらの植物は、いずれも英国中の家庭やオフィスで見かけるものです。

全体的に、参加者は緑や健康的な植物はすべて自分のウェルビーイングに役立つと認識しているようです。しかし、特にポトス、ベンジャミン、ヤシの3つの植物は、最も大きな幸福感をもたらすと考えられています。

これらの利点は、植物の魅力が増すにつれて向上しました。一方、不健康な植物はネガティブに受け取られました。

この結果から、緑豊かな葉を持ち、葉の面積が大きく、樹冠が密集している植物は、ウェルビーイングを最も高めてくれる可能性が高いことが示唆されました。また、これらの植物は、空気の質にも大きな効果をもたらすと考えられています。

そこで、植物の美しさを保つために、サンセベリア、ザミオクルカス(通称ZZプラント)、ポトス、オリヅルランなど、手入れが簡単なものを購入することを検討します。これらの植物は、様々な環境に対応でき、水やりもほとんど必要ありません。

 

葉の形

サボテン

心理学の研究では、曲がったものが人間のポジティブな感情を引き出すことが示されています。私たちの研究は、この結果が観葉植物にも当てはまることを実証しています。

ベンジャミンやポトスなど、葉が丸みを帯びている植物や、樹冠が緩やかなアーチを描いているヤシは、より美しく、リラックスできる植物として、研究参加者に認識されました。また、ヤシをはじめとする植物の中には、楽しい思い出を呼び起こすものもありました。これは、休暇や南国を連想させるからです。

サボテンやドラゴンツリーのように、トゲがあり、葉が細く尖っていて、樹冠がまばらな植物は、あまり好まれませんでした。これは、鋭いエッジが危険を連想させるためと思われます。

しかし、鋭い特徴は時に有利に働くこともあります。ある研究によると、丸い葉の植物に囲まれた家よりも、鋭い葉の植物に囲まれた家の方が、価格が高く、安全だと評価されたそうです。

 

あなたは植物に何を求めますか?

結局のところ、観葉植物に何を求めるか、そして部屋の状況によって、自分に合った観葉植物を選ぶことができます。

人間は一般的に、脳が素早く認識し、処理しやすい形を好むといわれています。落ち着きを求めるのであれば、ポトスのように蔓を伸ばすような、目を引くような面白い植物を選びますが、印象的な模様や大胆な色の植物は、数を少なくして選びましょう。

ドラマチックな印象の植物は、部屋のアクセントとなる「フィーチャープランツ」に適しています。また、異なる形や色の植物を組み合わせてアレンジメントすることで、より興味を引くことができますし、装飾的な鉢やプランターを選ぶことで、より効果的な演出ができます。

また、観葉植物は多ければいいというものでもなく、厳選された1つの観葉植物が気分を高めてくれることもあります。

日本の研究では、葉の茂った植物があることで、職場の仕事の創造性が高まるという結果が出ています。しかし、集中力を必要とする作業では、あまりに多くの観葉植物を置くと、かえって邪魔になることもあります。

観葉植物は、私たちの精神的な健康に役立ちます。しかし、植物を選ぶ際には、その見た目が重要です。見た目の美しさ、興味深さ、美しさ、そして健康的であることが、ウェルビーイングを高めるポイントです。

植物の緑と健康を維持することは、気分の高揚につながるので、スペースに合った、手入れが簡単な植物を選びましょう。

 

 

News Source

Owning houseplants can boost your mental health – here’s how to pick the right one By Jenny Berger『THE CONVERASATION』

久保多渓心 のプロフィール

久保多渓心

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。

音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。

月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。

『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。

2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。

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