アナタは、ちゃんと食べていますか?『食べて癒す ~ハーバルキッチンヒーリング(第1回)』

2022.3.18

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HARCO ( 食べて癒すアルケミスト )

食べて癒すアルケミスト。長年にわたる「食」現場における経験や知識をもとに、地中海式の食習慣やライフスタイル、ハーブをツールとした自分のキッチンから始める予防医療『食べて癒すハーバルキッチンヒーリング』を提唱。単なるレシピに終わらず、「食」を通して一生使えるライフメソットの発信を目指して、精力的にコラムやエッセイの執筆も行う。

ごあいさつ

桜のようなピンク色の花をつけるアーモンドの木をバックに

読者の皆さま、はじめまして。

今回より、こちらで連載をさせていただくことになりました、食べて癒すアルケミスト・HARCOです。

スペイン・バレンシアに住んでもうすぐ28年。

わたしは、村で唯一の日本人。

何をやってもトラブルが付いてくる生活の末、精神的・身体的ストレスから不治の皮膚病を発症したのは20年前のことでした。

その後、病院の薬に全く頼らず、ハーブ療法とナチュラルなライフスタイルを見直すことで皮膚炎を改善。

また、各種の食関連の仕事を通して、常に暮らしに寄り添うこの国の食について触れることで、食によって人は創られ癒されることを実感し、その大切さに気づきました。

以来、世界で最も評価されている食事療法である地中海式食習慣やライフスタイル、ハーブをツールに、これからの時代に向けて、皆さんの家庭から予防医療を自分らしく楽しみながら取り入れていく『ハーバルキッチンヒーリング』を発信しています。


こちらの連載では、「食」と「自然」について考え、身体や心の不調に向き合いながら、これからの時代に向けて、あなたやあなたが大切にしている人がより健康でいるためのハーバルキッチンヒーリングについて、少しずつお伝えしていきます。

毎回、暮らしの中で無理なく取り入れていける簡単なレシピもご紹介していきますので、お楽しみください。



ちゃんと食べていますか?

この問い対して、あなたなら何と答えますか。

「毎日、ちゃんと3食、食べています」と多くの方が答えられるのではないでしょうか。

健康について関心のある方なら、「カロリー制限をしています」「糖質を控えてダイエットしています」という方もいらっしゃるかもしれません。

けれど、わたしがお伺いしたい「ちゃんと食べる」というのはそういう意味ではありません。

もちろん、生活習慣病の原因にもなる加工食品や遺伝子組み換えについて考えてみたり、食品添加物や農薬を避けたりすることは今の世の中では非常に大事です。

しかし、それだけではないのです。いくら体の細胞が正常に機能するために必要とされる栄養を摂取していたとしても、同時に、心への栄養が足りていないと充分な栄養とはいえません。

健康状態の危機からどうしても食事制限をする必要があり、病院で指示されたものだけを指示どおりに摂取せねばならない場合もあるかもしれません。

日常において、「何を」「誰と」「どう食べて」「どう感じたのか」というふうに、より丁寧に食べることに向き合うことが、より自分らしく生きることに繋がってくるのです。

 

無意識の食について

二つ目の問いです。

あなたはどうして食べるのですか?

動物は命を繋ぐために必要な栄養素を口から取り入れます。この生理的な行動は、人がこの世に生まれ、最初に母乳を口に含んだ時から、命が尽きるまで絶えることはありません。

だから、どうして食べるのかと改めて考えると、「食べないと死んでしまうから」という答えになってしまうのも当たり前と言えば当たり前です。

ここで、「食欲」について考えてみましょう。

「睡眠欲」「性欲」「食欲」人間の生理的三大欲求の中で、「睡眠欲」は体と脳を休ませ、エネルギーチャージするために非常に重要な欲です。

そして、「性欲」は子孫を残すという動物的な本能が強く関係しています。では、「食欲」はどうでしょう。

「睡眠欲」や「性欲」が動物的であるのに対して、「食欲」は動物的な必要性だけでなく、精神的な欲求が前者の二つの欲よりも強いのです。

人が痩身ダイエット、美肌ダイエット、腸活ダイエットといったふうに、何かの目的を持った「食欲」を意識的に作り出すことが多いことがわかります。

つまりこれは、自分の「食」をコントロールしている。さらには、コントロールできるということなのです。

同時に、三大欲求の中でも、「生きる」に直結しているのは「食べる」であることをぜひ、知っておいていただきたいのです。

「ダイエット」という言葉については、また別のところでお話するとして、無意識にただ食べないといけないから食べるのではなく、より丁寧に意識的に食べる。そうすることで、あなたの毎日が彩を増すばかりでなく、あなたの人生そのものもより活性化されていくのです。

さて、こちらバレンシアでは、コロナ禍によって中止となっていた火祭りが2年ぶりに開催されています。19日夜には町中に設置された900体近くもの張り子造りの巨大な人形に火が点され、全てが灰となり、春が訪れます。

しかし、春といえば、花粉症。すでに、何をするにもティッシュペーパーが手放せない。抗ヒスタミン薬がカバンに常備されているという方もおられると思います。

そこで、お勧めしたいのが、ハーブの中でもネトル(Urtica dioica L.)。

このハーブはビタミンA,B,Cだけでなくミネラル分も豊富で、花粉症にとても効果があります。さらに、血液を浄化してくれる作用もあるので女性にぜひおすすめしたいハーブです。

そこで今日はネトルを使ったクリームスープを作ってみました。お好みによって牛乳や生クリームでのばしても美味しいです。

 

ネトルのクリームスープ

材料
ネトル・・・・・・200
ジャガイモ・・・・大1個(300g程度)
ポロネギ・・・・・1
玉ねぎ・・・・・・1
にんにく・・・・・3

EXオリーブオイル
クルトン・・・・・適量
作り方
ポロネギと玉ねぎをみじん切りにし、オリーブオイルで色がつく寸前までしっかりと炒めて甘みを出す。
じゃがいもを大き目に切り、に水750㏄と綺麗に洗ったネトル、塩少々を加えて柔らかくなるまで茹でる。
ミキサーにかけて塩味を整える。
クルトンやゆで卵など、好みでトッピングなどを乗せて出来上がり。




《お知らせ》

3/22(火)のお昼1230から配信される世界各国から集まる女性起業家たちによるFacebook Live配信『わたしカレッジ ~自分に戻る・自分を創る~』に登壇させていただきます。新しい講座のご案内をする予定です。

テーマ【五感あそび ハーブで自分さがし

時間:2022322日(火)12301300

https://watashicollege.com/lp/

ご視聴には事前にグループに参加していただく必要がありますが、無料でご参加いただけますのでご安心ください。

HARCO のプロフィール

HARCO

スペイン・バレンシアの片田舎に住み27年。3児の母。自身の不治の皮膚炎をハーブとライフスタイルの見直しによって改善。常に暮らしに寄り添うスペインの「食」から、食によって人は作られ癒されること、その大切さに気づく。

長年にわたる「食」現場における経験や知識をもとに、地中海式の食習慣やライフスタイル、ハーブをツールとした自分のキッチンから始める予防医療『食べて癒すハーバルキッチンヒーリング』を提唱。

単なるレシピに終わらず、「食」を通して一生使えるライフメソットの発信を目指して、精力的にコラムやエッセイの執筆も行う。


HP→ https://originateclub.wixsite.com/eatandheal
Litlink→ https://lit.link/originateclub

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