【体と心のウェルネス】ヨガの起源とゴール、八支則について『意外と知らないヨガのこと(第2回)』

2023.2.27

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KAZUMI ( ヒーリングアドバイザー・ヨガティーチャー )

ヒーリングアドバイザー・ヨガティーチャー。ポーズだけでないヨガの優れた知識をはじめ、瞑想、マインドフルネス、チャクラ、アロマテラピー、ハーブ、算命学等、身につけた知識をトータル的に探求分析、身体と心のヘルシーライフを目指し、自分自身への向き合い方を普段の生活に取り入れる方法を提案している。

4000年の歴史を持つヨガには、現在の私たちにも繋がる、生活に役立つ叡智がたくさんあります。

ヨガについてご紹介しながら、この体だけでなく心も健康にする叡智を、生活と結びつけながらご紹介をします。

 


 

インドで広がったヨガは、言わずと知れた優れた健康法です。

前回【体と心のウェルネス】ヨガが導くウェルネスライフを得るために知っておきたいこと『意外と知らないヨガのこと(第1回)』は健康法であるヨガが、ただのフィットネスとは異なるものであるということをお話ししました。

ポーズのように体、筋肉をコントロールして動くだけではなく、意識や思考が勝手に動くのをコントロールすることも含めてヨガであり、それにより体と心を健康にする健康法です。

今回は、健康法であるヨガの起源とゴールについて、八支則についてをご紹介します。

 

ヨガの起源

元々インドには昔から学問であり聖書である『ヴェーダ(聖典)』がありました。

ヴェーダには様々な叡智が記されており、祭式で唱えられる「祭詞(ヤジュス)」や呪文、世界3大伝統医療と言われるアーユルヴェーダなど、心と健康と幸福を得るための方法が記されていました。

その中には、生きる理由も記されていました。

私たちは誰もが、自由に幸せになるために、この世界にやってきています。

それを叶えるためには、徹底的に自分自身を知ることです。

自由への扉を開けるための生き方がヨガなのです。

聖者パタンジャリは自由に幸せに生きる術をヴェーダから読み取り、『ヨガスートラ』という経典にまとめました。

その経典・ヨガスートラが今の心と体の健康法・ヨガの基となっています。

 

ヨガのゴールとは

ヨガスートラでは、「ヨガのゴール」は「サマーディ」内なる静けさにとどまることです。 どんな時も常に穏やかな自分自身であること。

それは「チッタ(心)・ヴルッティ(動き)・ ニローダ(止滅)」であり、考えの動きを静かに収めることです。

心の止滅や心のケアと表現されるように、「心が静かになった時に、初めて私たちは自分自身の本当の姿を知ることができる」とパタンジャリは言います。

本当の姿、本当の自分とは、変わりゆく世界をどんな時でも観ている存在であり、心の動きに惑わされず、全てを静かに観る、変わることがない自由な存在が本当の姿、本当の自分だとヴェーダでは言っています。

ヨガスートラでは、ヴェーダの教えである「自由であること」「思考の動きを静かに収める」の意味をヨガを通して教えています。

しかし、私たちの普段の生活では、なかなか心静かに過ごすことはありませんね。 思考や意識、感情、感覚も心の動きとしてみると、これらを全て止めることは至難の業です。

私たちは1日に8万個の考えや想念が頭の中を行き来しているといわれており、それらは無意識に動いています。

思考は何もしなければ自動的にどこまでも流れていきます。過去の思い出にしがみついたり、未来の空想をしているうちにあっという間に時間が経つこともあります。

自分が思考に振り回されているのです。心の止滅、つまり心の動きを止めることは決して簡単なことではありません。

ヨガスートラでは、このゴールに向かうための方法として八支則を紹介しています。

 

八支則とは

8本の枝として例えられることもあるこの8つの柱は、それぞれが独立した存在でありながら、全て繋がっています。

8つの柱を通し、自分の本質に意識を向けることで、ヨガのゴールであるサマーディに近づくことができるとされています。

ゴール、サマーディに到達した時、自分の本質を知り、人生の苦悩を和らげ、私たち一人ひとりが愛のある存在であることに気付かされる時を迎えるでしょう。

では、この八支則とされる8本の柱はそれぞれ、どのようなものなのかをご紹介します。  

1:ヤマ(気をつけるべきこと)

◎アヒンサー(非暴力)             

◎サティア(真実)             

◎アスティヤ(不盗)             

◎ブラフマチャリア(禁欲)             

◎アパリグラハ(不貧)  

 

2:ニヤマ(するべきこと)

◎シャウチャ(清浄)     

◎サントーシャ(知足)    

◎タパス(苦行)     

◎スヴァディヤーヤ(読誦)     

◎イーシュヴィラ・プラニダーナ(存在神への祈念)

 

3:アーサナ(ポーズ・姿勢)

4:プラーナヤーマ(呼吸法・調気法)

5:プラティヤハーラ(制感・感覚を収める)

6:ダーラナー(集中)

7:ディヤーナ(瞑想)

8:サマーディ(三昧・瞑想の深まり・静寂・ゴール)


最初の2本の柱、ヤマ(気をつけるべきこと)ニヤマ(するべきこと)は、人との繋がりのある社会で生活をする上で、人としてのあり方や対人関係における大切なことを挙げています。

ヤマニヤマは、人生の倫理的な枠組みであり、試練を乗り越えるための指針であり、人間関係の中で起こりうる困難な状況を生きやすくするための実践法です。

これらに取り組むことで、心の葛藤や周りの人のいざこざに振り回されにくくなります。古代から現代、インドから日本、時間と国を超えて通用する、私たちの生活で役立つ実践法です。

近年、メンタルを患う人や自ら命を絶つ人の増加が著しい日本において、この2本の柱を意識しながら生活をするだけでも、そのようなトラブルを回避し、元気な生活を送れるのではないかと思います。

アーサナとは、私たちの最も身近なヨガとなっているポーズのことです。

スタジオやジム、私の開いているプライベートレッスンなどで実践している方々は、ポーズをすることによって得られる体や気持ちへの効果を存分に感じているのではないでしょうか。

近年では、アーサナ(ポーズ)が一般的なヨガを象徴しています。

プラーナヤーマは呼吸法、調気法です。

一般的に知られている腹式呼吸や胸式呼吸がありますが、それ以外にもさまざまな呼吸法があります。

いつもは意識しなくとも行われる呼吸ですが、生命を維持するためには欠かせないものです。呼吸は唯一自分でコントロールできる自律神経を整える方法で、ホルモンを整え、それは良質な睡眠にも繋がります。

また、呼吸に意識を向けることは、この後にご紹介する3つの柱へのスタートでもあります。

プラティヤハーラ(制感)ダーラナー(集中)ディヤーナ(瞑想)なども、ヨガとしてではなく、心やメンタルを強化することとして広がりを見せています。

この数年の間に、流行り、メンタルの健康・強化のために、積極的に福利厚生として取り入れるようになった企業も多いマインドフルネス。これは瞑想の方法の一つです。

ヨガや禅、チベット仏教の流れに沿いながらも、極力宗教的なところを取り除き、多くの人が気軽に生活に取り入れられるようにしたものが、マインドフルネスといわれる瞑想です。

このように、私たちの周りには、ヨガと意識せず、すでにヨガが生活に入り込んでいることも多くあります。ですので、無意識のうちに、実践されていたりすることもあります。

ヨガの八支則を理解し、生活のどんな場面で取り入れることができるか、意識をすることで、前述したヨガのゴールである、内なる静けさにとどまること、そして、本来の自由である自分に繋がることに近づきます。

 

次回は生活の中のヨガ、ヤマ(気をつけるべきこと)をご紹介します。

KAZUMI のプロフィール

KAZUMI

大学生高校生の息子2人の母。

小学校の特別支援員として勤務後、たくさんの子供達との触れ合いの中で、未来を作る子供たちが健やかに育つためには、大人たちが健康で幸せを感じる心を持つことが大切だと気付く。

身体と心のバランスをとるインドの優れた健康法であり自身の趣味だったヨガを2011年仕事とし、自宅でのヨガ教室をスタート。

習得した様々なヨガのスタイルや体育大学、トレーニングジムのトレーナーの経験を活かし個々の生徒さんに合わせたパーソナルスタイルのヨガ教室が好評。

現在はパーソナルスタイルに、体と心を緩める陰ヨガを積極的に取り入れたレッスンを実施中。

自宅でのプライベートレッスンの他、ヨガサークル、ホットヨガスタジオで活躍中。

ポーズだけでないヨガの優れた知識をはじめ、瞑想、マインドフルネス、チャクラ、アロマテラピー、ハーブ、算命学等、身につけた知識をトータル的に探求分析、身体と心のヘルシーライフを目指し、自分自身への向き合い方を普段の生活に取り入れる方法を提案している。


2011年 全米ヨガアライアンスRYT200®︎取得
スタジオヨギーTT修了
ヨガニドラーインストラクター
マタニティ産後ヨガインストラクター
アヌサラヨガイマージョンⅠ Ⅱ Ⅲ 修了
ジュノスタイル公認陰ヨガ指導者
JO PHEE YINSPIRATION
YIN YOGA TEACHER TRAINING (60 hrs)修了
Paul Grilley
YOGI'S GUIDE TO CHAKRA MEDITATION(10hrs)修了


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