心に残る残暑見舞いを『四季に寄り添い、祈るように暮らす(連載第十七回)』

2019.8.20

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三浦奈々依 ( フリーアナウンサー )

フリーアナウンサー・神社仏閣ライター・カラーセラピスト。
ラジオ番組にて20年以上にわたり、音楽番組を担当。東日本大震災後、雑誌Kappoにて約7年にわたり連載「神様散歩」を執筆。『福を呼ぶ 四季みくじ』出版。カラーセラピストとしても全国で活動中。

ハワイに暮らす友人から残暑見舞いが届きました。

近況報告が書かれたポストカードの他、貝をかたどった小さなカードが一枚同封されていました。

「きれいなカードをありがとう」と電話をしたら、「ハワイアンモチーフで貝の意味は、才能を開花させるだよ」と、ひとこと。どうやら、貝のカードはお守り代わりだったようです。彼女なりのエールが込められた残暑見舞いでした。

皆さんは、お世話になった方、離れて暮らす家族、友人に、残暑見舞いは書いていますか?メールやライン、フェイスブックと、さまざまな通信手段が生まれ、手紙や葉書を送る人も少なくなっているのが現状ですね。

だからこそ、手書きの残暑見舞いが持つあたたかさは特別。残暑見舞いはただのハガキではなく、ささやかな贈りだと思います。

記念すべき令和元年。
あなたとお相手をつなぐステキな残暑見舞いを送りませんか?

残暑見舞いを送る時季

そもそも、暑中見舞いや残暑見舞いとは、安否伺いや近況を報告するために送る季節の挨拶状です。残暑見舞いを送る時季は、一般的に立秋から8月いっぱいまでとされています。

出来れば、8月31日までにお相手のもとに届くよう送りましょう

日本郵政では、遅くても「処暑の候(2019年は9月7日まで)」に届くように送るのがマナーとしています。かもめ~るで送る場合には、くじの抽せん日も考慮し、抽せん日前の8月中に届くようにしましょう。

ビジネスシーンでの残暑見舞いの書き方 

一般的に、品物を送るときは手紙を添えて。書状のみの挨拶のときはハガキが用いられます。ビジネスシーンで送る場合は、開封せずに中身がわかるハガキの方が良いでしょう。

残暑見舞いの書き方に特に決まりはありません。

ビジネスシーンで送る場合の一般的なご挨拶としては、

残暑お見舞い申し上げます
暦の上では秋とはいえどもまだまだ暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか

~ 近況報告 ~

夏の疲れが出やすい頃ですので、どうぞご自愛ください

令和元年 晩夏

 

最近は残暑見舞いをパソコンで作成する人も多いと思いますが、できれば手書きで送りたいもの。枚数が多くてどうしても手書きが難しいというのであれば、何かひとこと、手書きで添えてはいかがでしょうか。手書きの文字が入るだけで、思いの伝わり方は大きく変わりますよ。

近しい人への残暑見舞いにはキラリ、あなたらしさを添えて

残暑見舞いを送るお相手が家族や友人であれば、あなたらしさがキラリと光る、個性的なものを送るのもひとつです。

私はしょっちゅう顔を合わせている近しい友人に、サプライズ的に残暑見舞いを送っています。親しき中にも礼儀あり。「いつもありがとう」という言葉を添えて、サンクスカード代わりに残暑見舞いを。

以前、仕事でお世話になった先輩から、京都の紅葉柄のうちわにメッセージが添えられた大人な残暑見舞いをいただきました。うちわに添えられてあった言葉は……

「夏の雲と秋の雲が同居する行き合いの空。夏が遠くへ行ってしまう前にお会いしたいものです」

うちわといえば夏の風物詩。そこに描かれた柄は秋。

大人な女性の粋な遊び心と、知性あふれる残暑見舞いに、「参りました」と頭が下がりました。残暑見舞いに、紅葉、スズムシ、柿など、秋の絵柄を添えるのも、風流ですね。

 

「今年は残暑見舞いを書いてみようかな」と思った皆さん。

日本は「言霊の幸ふ(さきわう)国」。良き言葉は、良きものを招くと信じられています。

お相手の無事を祈るあなたの心を乗せて、さまざまな町へ飛んでいく言の葉たち。

それらはきっと、幸せをたずさえてあなたのもとへかえってくるでしょう。

 

三浦奈々依 のプロフィール

三浦奈々依

フリーアナウンサー・神社仏閣ライター・カラーセラピスト。

ラジオ番組にて20年以上にわたり、音楽番組を担当。

東日本大震災後、雑誌Kappoにて約7年にわたり「神様散歩」の連載を執筆。心の復興をテーマに、神社仏閣を取材。

全国の神社仏閣の歴史を紹介しながら、日本の文化、祈りの心を伝えている。

被災した神社仏閣再建の一助となる、四季の言の葉集「福を呼ぶ 四季みくじ」執筆。


http://ameblo.jp/otahukuhukuhuku/
アマゾン、全国の書店、世界遺産・京都東寺等で販売。


カラーセラピストとしても全国で活動中。
旅人のような暮らしの中で、さまざまな神社仏閣を訪ね、祈り、地元の人々と触れ合い、ワインを楽しむ。

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