あなたの「おこもり生活」に必要なメッセージを! 『四季に寄り添い、祈るように暮らす(連載第四十九回)』

2020.4.24

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三浦奈々依 ( フリーアナウンサー )

フリーアナウンサー・神社仏閣ライター・カラーセラピスト。
ラジオ番組にて20年以上にわたり、音楽番組を担当。東日本大震災後、雑誌Kappoにて約7年にわたり連載「神様散歩」を執筆。『福を呼ぶ 四季みくじ』出版。カラーセラピストとしても全国で活動中。

今は、百穀(ひゃっこく)を潤す雨が降る、「穀雨(こくう)」の時季。

やさしい春の雨に潤う米、麦、粟、稗、豆……

「いつまで、この状況が続くのか不安です」と、街頭インタビューで答える人の表情も暗く、心が疲弊していると、春の雨も鬱陶しく感じてしまうかもしれないなと思いました。

今日は皆さんの心を潤すべく、カードをお選びいただき、この、おこもり生活で心がけていただきたいメッセージをお贈りします。

四季みくじとは

日本は言霊(ことだま)の幸ふ国。

東日本大震災後、私が執筆した『福を呼ぶ 四季みくじ』は、長い時を超え受け継がれてきた四季の言の葉を通じてご神託をたまわる、お家で楽しむデイリーおみくじです。

針祭る、春告草、雪の果て、龍天に登る、うぐいすの初音、沈丁花、猫の恋、春の虹、佐保姫、逃げ水、花の鈴、桜、夢見鳥、八十八夜……。

美しい四季の言の葉に、皆さんの毎日を輝かせるヒントが隠されています。

幼い甥っ子たちは、私とカードで遊んでいるうちに言葉を覚え、「あっ、春の虹」「袖振草だ」と、空にかかる虹や、風にそよぐススキを見て、昔ながらの四季の言の葉が自然と口をついて出るようになりました。日本の言の葉の美しさを、改めて感じています。

一日の始まりや終わり、心が迷ったとき、カードを引いてメッセージを受け取ってみませんか?

それでは、カードを引く前に、まずは腹式呼吸を。

鼻から大きく息を吸い込みましょう。

お腹が膨らむまで息を吸ったら、1秒から2秒、息をとめて、「はあっ」と声を出しながら大きく息を吐き出します。

もう一度、繰り返します。

鼻から大きく息を吸い込んで。

お腹が膨らむまで息を吸ったら、1秒から2秒、息をとめて、「はあっ」と声を出しながら大きく息を吐き出します。

それでは、三枚のカードを静かに眺めて、今、自分に必要だと感じるカードを選んでください。

 

 

 

鹿鳴くを選んだあなた

いにしえの万葉人は、萩の花に鹿が求婚するというユニークな和歌を詠みました。

萩の花が咲く時期と牡鹿がよく鳴く季節が重なることから、萩は「鹿の妻」、鹿は「萩の夫」にたとえられたのです。万葉人の子どものような感性に驚かされますね。

カードに描かれた絵を見ると、萩の花を見つめ、何かを語りかけているような鹿の姿に心が和みます。

鹿といえば、春日大社が真っ先に頭に浮かぶ私ですが、奈良では、鹿は春日大社の「神鹿(しんろく)」だという言い伝えから、1200年以上の昔から大切にされてきました。

緊急事態宣言発令により、奈良や京都といった観光地も閑散と。鹿たちは春日の鎮守の森から、人気のない街へ。芝生の上でのんびり反芻(はんすう)し、日がな一日を過ごすと、夕方、森へと帰ってくるのだそうです。

さて、このカードが気になったあなたへのおこもりのキーワードは、「新たな自分に目覚める」「発想の転換」「アートな時間を過ごす」「遊び心」です。

コロナの影響で、テレワークに切り替わったという方も多いでしょう。

これまで仕事優先、部屋は散らかり放題、食事はほとんど外食だったという方であれば、気持ちよく仕事が出来るよう、部屋を片づけ、環境を調えましょう。花を飾るだけでも、心が潤います。通勤にかけていた時間で、美味しい料理を作り(ぜひ、男性の皆さんも)、味わって食べましょう。

仕事をするために生きているのか、それとも……。

これを機に、あなたの生き方、暮らしを見直してみましょう。

このカードは、「逆の視点を持ってみては?」と、あなたに伝えています。

アナログ主体の生活を送ってきた人であれば、苦手と敬遠せず、オンラインのシステムにチャレンジ。世界を広げることによって、これまで出会ったことのないタイプの人たちとつながり、あなたの中に眠っていた無限の可能性が花開くかもしれません。

逆に、オンライン主体の生活を送ってきた人は、手紙を書いてみませんか?パソコンを前にしてメールで文章を書くことと、ペンや筆を使って、便箋に一文字一文字、思いをしたためることでは、自然と選ぶ言葉も変わるでしょう。使う脳が変わります。

忙しい毎日の中で見落としてきた大切なものを拾い集める気持ちで。離れている家族や恋人、すっかりご無沙汰している人へ、「手紙」という名のプレゼントを。きっと、あたたかい時間が生まれますよ。

さて、「鹿鳴く」は、あなたはあなたという作品を表現する芸術家です、というカード。

小説や日記を書いてみる、お風呂で歌を歌う、アレンジ料理を作る、手芸、アートなマスク作り、部屋の模様替え等々……創造、創作、表現、制作、何でも構いません。

あなたの感性を生かし、子どものようにときめく、暮らしを楽しむことがポイントです。

私の友人は子どもたちと一緒に、絵が飛び出すポップアップカードを作り、そこに伝えたい思いや、ありがとうの言葉を書いて、家族で交換。

「今は、おじいちゃんとおばあちゃんのためにカードを作っているの」、と嬉しそうに話していました。ちなみに、おじいちゃんには趣味の盆栽。おばあちゃんには大好きなショートケーキのポップアップカードを作っているそうです(笑)。

経済的な不安を抱えながらも、「お金、お金になってしまうと、毎日が苦痛で仕方がなくなるから」という本音もポロリ。子どもと無心になる時間が、友人にとって最高の癒しになっています。完成したポップアップカードの写真を撮りながら、「娘が大きくなってお嫁に行く時にプレゼントしようと思う」と話していました。

意外に、ピンチと思える時に、思ってもみなかった自分の才能に気づいたり、逆から人生を見つめることによって、人生の見え方が大きく変わり、チャンスが生まれることもありますね。致し方なく動いた先で、新たな出会いがあったり。

まさに、この考え方が「鹿鳴く」。

あなたに贈るメッセージです。

星まつりを選んだあなた

織姫と彦星が年に一度、天の川で出会う七夕は「星まつり」とも呼ばれます。

日本では亡くなった魂は星になると信じられてきました。

『福を呼ぶ 四季みくじ』に収められている46枚のカードの中で、「星まつり」だけが版画作品。ほか、45枚はアクリル画です。

カードに描かれているのは慈母観音。子を慈しむ母なるやさしさと愛に満ちたカード。

このカードに描かれている子どもこそが、「あなた」です。

夜空にまたたく星々は、あなたをこの世に導いてくれたご先祖さまの命の輝き。どんなときも、今この時も、母なる存在があなたを優しく見守っていますよ。

さて、このカードを選んだあなたのおこもりのキーワードは、「」。

コロナによる自粛生活が続く中で、ツイッターのトレンドに「コロナ離婚」というワードも浮上。情報番組でも取り上げられていますね。

テレワークで一日中、家にいるご主人。いつもならケンカをしても、仕事などで離れている時間の中で気持ちに風が吹き、なんとなく仲直りできたというご夫婦も、四六時中一緒という毎日の中で、不満爆発。コロナだけではなく、夫婦関係にまで緊急事態が訪れている人も少なくないようです。

私はセラピストとして、年間、500人以上の皆さんのセッションを。

ご夫婦のお悩みを伺うことも多いのですが、「会話がない」「主人が定年退職をしてずっと家にいるようになったらと思うと、今から不安」、そんな声もよく聞かれます。

このカードが目にとまったあなたの心には、愛へのさまざまな思いが。

四季みくじの書家・周玉先生の言葉を借りるなら、あなたは、「愛を求めてはる~」。


結婚している皆さんは、パートナーやお子さん、ご家族と、関係性を深める努力を。

「きっとあの人はこう」「何を言っても変わらない」と決めつけてしまわず、この状況をどうやったら一緒に乗り越えていけるか。この緊急事態に話すべきことをしっかりと話すことが、とても大切だと思います。今話さないで、いつ話すのでしょう。

私が尊敬する80代の女性の方が、「イライラしないように、キレないようにと意識するよりも、多少腹が立つことを言われても、やさしい言葉、まぁるい言葉、あたたかい言葉を使おうと心がけた方が、人間関係はスムーズにいくものですよ」と話していらっしゃいました。

自分が放った言葉が、自分のもとへかえってくる。欲しい気持ちを言葉にして贈ろう……

という「うぐいすの初音」のメッセージは、この女性との出会いから生まれました。

思いやりの心を忘れず、あなたが欲しい気持ちを言葉にして贈りましょう。ハートとハートが触れ合うコミュニケーションを。

中には、向き合った結果、難しいと判断し、新たな一歩を踏みだそうと決意をなさる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、その一歩は決して愛の終わりでなく、新たな愛の始まりです。

シングルの方にとっては男女問わず、自分にとって本当に大切な人は誰か、自分が求めるパートナーはどういう人なのかを、真剣に考える人生の節目です。

感染への恐怖を抱え、不自由な生活を強いられている今の状況は、危機管理能力、他人への思いやり、人それぞれの価値観を浮き彫りにします。パートナーがいらっしゃる方は、お相手の本質をきちんと見つめましょう。

また、価値観が大きく変化する人もいるでしょう。これまでこだわってきたことが、どうでもいいことに思えて、視界がパーッと開けるような。

あなたの心が揺さぶられ、価値観が変われば、心にとまるお相手もおのずと変化します。

想定外の出来事に遭遇し、仕事を含め、状況が大きく変わった人は逆にチャンスかもしれません。あなたの心の目が開いて、これまで何とも思っていなかった人、タイプではなかった男性が、あなたにとって特別な存在になる可能性も。

何かに導かれるように出会いの扉が開いたり、長年の友人が恋人に変わる。

結婚や妊娠、出産を経験する。逆に、愛が試されるような出来事が起こる……

「星まつり」はそんな、予測のつかない愛のメッセージを秘めたカードです。

どんな変化があなたを待っているのでしょう。変化を迎えに行く!という気持ちで、新たな一歩を踏み出して下さい。

最後に、もうひとつ。

このカードを見つめて、今どんな気持ちを感じますか?

 

 

そこで感じる思いこそが、あなたが今ちばん望んでいる愛のかたち。

あなたが大切に思う人たちにその愛を贈ることで、あなたもまた、愛を受け取ることが出来るでしょう。

若水を選んだあなた

「若水」とは、元旦の朝、川や井戸から最初に汲んだ水のこと。

邪気を祓う清らかな力があります。若水は「福くむ、徳くむ、幸いくむ」といった縁起の良い言葉を唱えながら飲むとよいと言われています。

若水は新年の季語ですから、今のおこもりの時間は、あなたの人生の新たな幕開けを告げています。

このカードを選んだあなたのおこもりのキーワードは、「禊祓(みそぎはらい)」と「」。

魂の洗濯をしましょう。

あなたが思うよりずっと、あなたの心に降り積もったものがあるようです。今回のことばかりでなく、長年抱えてきた思いや、不安、不毛な人間関係、未練等々……

過去は清算して、「今」だけに集中を。すべてをリセット&リスタートする気持ちで。

まっさらな自分に生まれ変わるために、今できること、やるべきことをひとつひとつ、片付けていきませんか?

まずは、不安と恐怖にフォーカスしないこと。

「非常時に備えてあれこれ買いだめをしてしまう」「万が一のことを考えて、同じものをふたつ購入する」。そういう傾向のある方は、心の中に、こういう状況になったらどうしよう、これがなくなってしまったら、壊れてしまったら……と、常に不安と恐怖を心の中に抱えています。旅行でも荷物の多いタイプ。

コロナ感染拡大により、仕事を失った方、休職中の方も数多くいらっしゃいます。

動きたいと思っても、動くことが出来ないこの状況に、苛立ちと、もどかしさを抱えている人も。

でも、「不安だ」「こわい」「どうしよう」という思いに囚われてしまうと、よい案も浮かばなければ、人のアドバイスも耳に入りません。負のスパイラルにはまり、心も体も元気を失うばかりです。

WHO(世界保健機構)の健康の定義とは、「健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」。

つまり、『病気でない』=『健康』ではないのですね。

精神的に落ち込むと、免疫力も低下すると言われますが、確かに、心と身体はつながっていて、心の不調がそのまま身体に、身体の症状が心の不調を招く『心身一如(しんしんいちにょ)』という概念は、東洋医学でも重要視されています。

今、コロナの影響で社会全体が暗い雰囲気に包まれていますが、心は前を向いて。

不安や心配ごとにフォーカスしていると、知らず知らずのうちに体が縮こまって、ついつい猫背に。その結果、眉間にしわが寄り、確実に老けます。

背筋を伸ばし、美しい姿勢を保ち、心を上げていきましょう。ただし、気合を入れる必要はありません。ゆっくりと、少しづつ。

ズバリ、あなたのおこもり生活に必要なものは、新たな自分に生まれ変わるための禊祓。

健康な身体と心をつくろう!という心がけです。

「若水」を選んだあなたは、夜はシャワーでなく湯船につかりましょう。

湯船につかり血のめぐりがよくなることで、酸素や新鮮な血液が全身をかけめぐり、血液中の老廃物、二酸化炭素が運び去られます。つまり、ドロドロになっている血液がサラサラに変わる嬉しい体内変化が起こります。

お風呂に入った瞬間、思わず「ふぅ~」と息がもれることはありませんか?

これは、お腹やお尻が水圧で縮む静水圧による、身体への穏やかなマッサージ効果が生み出すもの。水圧で末端に滞っていた血液や体液が心臓に押し戻されるため、むくみ解消にもつながります。

また、水の中では浮力がかかり、首までお湯に浸かった場合、お湯の中での体重は約10分の1に。全身を支えていた関節や筋肉が重みから解放され、それこそ、「ふぅ~」と安堵の息をついているかもしれません。

お風呂から上がったら、目覚めの水を準備してベッドサイドへ。

睡眠中に奪われた水分を、朝しっかりと補給。目覚めの一杯は、身体に「起きるぞ!」というスイッチを入れてくれます。ぜひ、「福くむ、徳くむ、幸いくむ」といった縁起の良い言葉を唱えながら、ゴクゴクと。

この「若水」のカードには、飛沫を上げながら流れ落ちる滝が描かれています。癒しの代名詞ともいわれるマイナスイオン。滝はマイナスイオンの宝庫。マイナスイオンを身体に取り入れることによって、細胞の機能が活発になるといわれています。

お家で滝が流れ落ちる様をイメージして、瞑想もいいでしょう。瞑想は、心の細胞を活性化してくれます。

「さらりと水に流して、新たな自分に生まれ変われ!」と、このカードはあなたに告げています。このカードに描かれている季節は冬。冬の厳しい時間を乗り越えれば、必ず、あなたの人生に春がやってきます。

以上、おこもり生活で心がけていただきたいメッセージでした!

皆さんの心が少しでも元気になりますように。

カードを引いて一日の指針を得るのも、心に風を入れることにつながると思います。

福ふく!

参考文献

お家で楽しむ デイリーおみくじ「福を呼ぶ 四季みくじ」
三浦奈々依(文)、観瀾斎(絵)、栗原周玉(書):プレスアート(発行)

三浦奈々依 のプロフィール

三浦奈々依

フリーアナウンサー・神社仏閣ライター・カラーセラピスト。

ラジオ番組にて20年以上にわたり、音楽番組を担当。

東日本大震災後、雑誌Kappoにて約7年にわたり「神様散歩」の連載を執筆。心の復興をテーマに、神社仏閣を取材。

全国の神社仏閣の歴史を紹介しながら、日本の文化、祈りの心を伝えている。

被災した神社仏閣再建の一助となる、四季の言の葉集「福を呼ぶ 四季みくじ」執筆。


http://ameblo.jp/otahukuhukuhuku/
アマゾン、全国の書店、世界遺産・京都東寺等で販売。


カラーセラピストとしても全国で活動中。
旅人のような暮らしの中で、さまざまな神社仏閣を訪ね、祈り、地元の人々と触れ合い、ワインを楽しむ。

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