2020.5.22
夢が実を結ぶ日に向けて一歩踏み出す「小満」「新月」の時季 『四季に寄り添い、祈るように暮らす(連載第五十三回)』

5月20日水曜日は「小満(しょうまん)」でした。
陽の気が最大に満ちるのが「大暑(たいしょ)」。小満には、万物の成長する気が次第に長じて、天地に満ち始めるという意味があります。
小満を迎え、見渡せば花が散り、麦が実りの時を迎えて小麦色に熟す頃となりました。
近所の公園の木蓮も花を落とし、緑一色に染まっています。
このタイミングで、友人から木蓮の花茶をいただきました。鼻づまりや花粉症にも良いと言われているそうで、大切にいただこうと思っています。
さて、「小満」を象徴するものは、南の方角、色は赤、空に輝く真っ赤な太陽。
花が散ったその先で、実が結ばれる時がやってきます。
秋とともに実りの時とされるこの時季は、実を結ばせたい夢を心に描くのによい時。
今日は、二十四節気「小満」を迎えた今時季の過ごし方についてご紹介します。
そして、23日は新月。小満と新月の力を享受して、夢に向かって一歩踏み出しましょう。
小満には「赤」のものを
命が満ちていくこの時季は、色でいえば「赤」がキーカラーです。
赤は、私たちの体を流れる血液の色であり、まさに生命力をあらわす色。
トマトやスイカといった赤い食べ物を意識していただくのもいいでしょう。
また、洋服や小物はもちろん、インテリアに赤のものを取り入れることも運を開く鍵となります。
私は、季節によってルームシューズの色を変えているのですが、小満の時季は赤のルームシューズを愛用しています。
家で過ごす時間が長くなっている今、足元に鮮やかな赤を持ってくると、気持ち的にもテンションが上がると思います。赤という色は交感神経を刺激、色の力によって脈拍と血流が良くなり、結果、赤の部屋では1~4℃体感温度が上がるという実験結果も出ています。気持ちがブルーという方はぜひ、赤の力で陽の気を高めていきましょう。
血が流れる血管力の低下
5月も後半に入りましたが、私が暮らす東北では暑い日が続いたと思ったら、最高気温12度と暖房をつけるほど寒くなり、寒暖差が激しい日が続いています。
「寒い」と思った瞬間、無意識に体に力が入り、血管への負担も大きくなります。
天気が崩れる前の気圧の変化も、体に影響を及ぼすので注意が必要です。また、ストレスによる睡眠不足や睡眠の質の低下が、高血圧の原因になることも。
新型コロナウイルスによって行動が制限され、ストレスがたまっているという方も多いでしょう。と言いますか、私もそのひとりです。ある方に、「あなたの血管力、低下しているかも」と言われ、ドキッとしました。
皆さんの血管力の低下をチェックするべく、次の質問に答えて下さい。
・満腹になるまで食べないと気がすまない
・完璧主義な性格である
・就寝時間、起床時間と生活のリズムが崩れている
・体に冷えを感じる
ひとつでも心当たりのある方は、注意が必要です。
自分にとってのチェック項目を改善することが、血管力を高め、ひいては、若々しくいられることにつながります。
小満の時季は「大笑い」でなく、微笑もう
「この時季、大笑いすることや、笑い過ぎは、心臓に負担をかけるため、少し注意が必要です」と、漢方薬・生薬認定薬剤師の村上百代さん。
ただし、笑いがない毎日は太陽が隠れてしまった曇り空のようにどんよりとしてしまいますから、微笑んで。また、気持ちのコントロールにつとめましょう。心と体にかかった力を抜いてリラックス&リフレッシュ!
テレワークに切り替わっている方も多いと思いますが、スマホやパソコンで丸まった背中や肩を伸ばして肩甲骨まわりの滞りを流すことで、体はもちろんですが、心もすっきりしますよ。
私の中で、背中で手を合わせる合掌スタイルをスムーズに出来るか否かが、肩甲骨まわりの状態を判断する基準になっています。
指が上を向く状態で手のひらを背中で合わせます。その手を上の方に上げることが出来ればOK。出来なければ、肩甲骨まわりの筋肉が凝り固まっている証拠です。
また、片腕を上から、もう片腕を下から背中にまわし、背中で手を組めるかどうかも、判断基準に。
これらの動作ができなかった場合、肩甲骨のストレッチをおすすめします。
肩甲骨まわりの筋肉をゆるめるストレッチはさまざまありますが、今日はいちばん簡単なストレッチをご紹介しましょう。
●手のひらを前にして腕を伸ばしたまま、5秒かけてゆっくりと腕を横に倒していき、腰の高さまで下げていきます。左右5回ずつ行うのが理想的です。
ストレッチは立った姿勢でも、座った姿勢でも構いません。
肩甲骨まわりの筋肉が凝り固まっていると、この動きだけでも「ゴリゴリゴリ」という音がしてびっくりします。ぜひ、お試しください。
小満と新月のダブルパワー
5月23日土曜日はふたご座の新月ですね。
新月はまさに、心に夢を描き、願いをかけるのには最適なタイミングと言われています。
特に、ふたご座新月のキーワードは「思いを伝える、発信する、コミュニケーション」。
自分の思いを言葉にして伝えることで、新たなチャンスをつかんだり、誰かがあなたの夢を後押ししてくれるかもしれません。
私自身、小満を前に友人に悩みを相談。思わぬアドバイスをもらい、今まさに新たな道を開こうとしています。
あなたの思いを言葉にすることから、すべてが始まります。
小満と新月のダブルパワー。
実を結ばせたい夢を心に描き、思いを言葉にして放ちましょう。
参考文献
さとうめぐみ『毎日が満たされる 旧暦の魔法』
村上百代『二十四節気に合わせ心と体を美しく整える』
三浦奈々依 のプロフィール

フリーアナウンサー・神社仏閣ライター・カラーセラピスト。
ラジオ番組にて20年以上にわたり、音楽番組を担当。
東日本大震災後、雑誌Kappoにて約7年にわたり「神様散歩」の連載を執筆。心の復興をテーマに、神社仏閣を取材。
全国の神社仏閣の歴史を紹介しながら、日本の文化、祈りの心を伝えている。
被災した神社仏閣再建の一助となる、四季の言の葉集「福を呼ぶ 四季みくじ」執筆。
→ http://ameblo.jp/otahukuhukuhuku/
アマゾン、全国の書店、世界遺産・京都東寺等で販売。
カラーセラピストとしても全国で活動中。
旅人のような暮らしの中で、さまざまな神社仏閣を訪ね、祈り、地元の人々と触れ合い、ワインを楽しむ。