【"月参り"で人生は変化する!】〜 参拝の効果を感じられない時に覚えておきたいこと 〜 神社での神様目線の写真撮影マナー

2021.6.25

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久保多渓心 ( ライター・占術家 )

墨が織り成す一子相伝の占術 “篁霊祥命(こうれいしょうめい)” を主な鑑定手法とする占術家。他にも文筆家やイベント・オーガナイザーとしての顔も持つ。また引きこもり支援相談活動なども行なっている。

撮影前には参拝を

神社参拝へ行かれて、写真撮影をされる方は多いでしょう。

神社で撮影した画像をSNSへ投稿するのも、神社参拝の楽しみの一つでもありますね。わたしもその一人ですが、写真撮影に関しては覚えておきたい心構えがあります。

神社が自分の家だとします。

参拝をする前だったり、通りすがりで参拝をする気持ちがないのにも関わらず、カメラやスマホを片手に、ズカズカと境内へ入り込んで写真を撮られるとどうでしょう?良い気分はしないはずですね。

写真撮影をするのであれば、必ず神様へのご挨拶(参拝)をしてからにしましょう。

そして、撮影時には写真撮影をさせて頂く失礼をお詫びするようにして下さい。神社には主人(あるじ)であられる神様がいらっしゃるのですから、その許しを請うのは当然です。

【神社での写真撮影の流れ】

◉まず、拝殿前で通常通りに参拝をします。

◉接末社があれば、そちらにも参拝をします。

◉それから撮影したいアングルが決まったら、声に出しても、心の中でも結構ですので「大変失礼ではありますが、写真を撮影させていただきます。どうかお許しください」と申し上げます。
とても大袈裟のように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、これが出来るか、出来ないかは後々の影響が大きいといえます。
そもそも、神社の本殿祭壇も、ご自宅でお祀りになられている神棚も、御扉が閉められていて御神体(ご自宅であれば神札)は人の目に触れないようになっています。
直接見ることも憚れるほど、畏れ多い存在であるのが神様です。
その神様がお鎮りになる社殿を撮影させていただくのですから、神様の許しを請う必要があります。
ただ、許しを請うとはいっても、多くの方々には神様のお声は聞こえませんから、神様が「YES」と言われているのか、「NO」と言われているのかは判断が出来ませんね。
しかし、お伺いも立てていないのに無断で撮影をされるのと、ちゃんと許可を取ろうという意思があって撮影をするのとでは、神様の印象は格段に違います。
特に摂末社など、小規模な社の場合は、かなり近付いて撮影する必要があります。祭神によっても性格・気質がかなり異なりますので、より丁寧にご挨拶をしてから撮影されることをお勧めします。
わたし自身もたくさんの神社を撮影させていただきました。稀にではありますが、撮影を拒まれている、あまり良い気持ちをされていないという威圧感を感じる社がありました。そのときは撮影済みであれば画像を消去したり、平身低頭、丁寧にお詫びをします。
こうした場合、ほとんどが接末社です。本社の社殿を撮影していて、こうした威圧感を感じたことはほとんどありませんので、多くの神様は寛容であると思います。ご挨拶と、写真を撮影させていただくことを申し上げさせていただけば大丈夫です。
観光地化されている人出の多い神社でこそ、こうした「畏れ多い」という慎ましやかな態度で、ご挨拶をし、撮影をすれば、神様はこちらの存在をはっきりと認識していただけるでしょう。

御神木や、狛犬なども同様に、撮影前は「大変失礼ではありますが、撮影をさせていただきます」とご挨拶をしてください。
また、逆に導かれて撮影している、撮影させられていると感じることもあります。そこが本来なら撮影するのを憚れる正中であったり、ほとんどの人がそんなところから写真を撮影することなどないアングルで、無意識にシャッターを切っていることに後から気づくことがあります。
こうした場合は、神様の側から撮影ポイントを指示されているのかもしれません。

撮影の仕方

最も最善なアングルは左右どちらかに寄って

神社は、神様が鎮まっておられる本殿、幣帛(供物)を捧げる幣殿、神職が儀式を執り行う拝殿によって構成されているのが基本です。この拝殿の建物の前(外)で、立って参拝するのを「略式参拝」といい、拝殿の建物内で参拝するのを「昇殿(正式)参拝」といいます。

本殿、幣殿、拝殿が棟続きの構造の場合は、略式参拝時に神様が鎮まっておられる本殿祭壇の御扉が見える場合もあります。海外からの観光客など、神道についての知識が全くない方などが、見様見真似で参拝をしたあと、本殿の御神体側にスマホを向けて写真撮影している光景に遭遇したことがあります。

拝殿内の装飾が美しい場合は、どうしても写真を撮りたくなってしまうものですが、拝殿はまだしも本殿内にカメラを向ける行為は絶対にNGです!

拝殿から本殿(御神体のある方向)にはカメラを向けない

家の中で休んでいる姿を、外から撮影される、カメラを向けられる行為は、私たち人間においても非常識なものですし、場合によっては犯罪行為で罰せられるでしょう。

拝殿前から離れて、社殿全体を撮影する場合は、腰を下ろし目線を下げた上で、見上げるように(上向きに)撮影するか、正中から外れて左右のどちらかに寄って撮影してください。これは本殿に鎮まる神様と目線を合わせることに「畏れ多い」という気持ちを表す行為です。

拝殿前に階段がある場合は、階段を降りた低い場所から撮影します。

これも大事なことですが、写真撮影に夢中になるあまり、他の参拝者の邪魔をしたり、不快に感じられる行動とならないように十分に配慮することです。誰もが気持ち良く参拝することが、第一義にあるべきです。決して、自分本位に振る舞うことがないように気をつけましょう。

正中から撮影する場合は、カメラ(スマホ)を下に構えて、見上げるように撮影します

写真を撮る行為ひとつにしても、それを当然のことと思わずに「申し訳ないこと」と慎ましい態度を持ち、それを示すことが大事です。

鳥居の外から、鳥居や社殿を撮影するのはOKです。鳥居から境外へ出れば私たち人間の住む領域です。それでもやや謙って、自分の本来の目線よりやや下から撮影すると、良い写真が撮れたりします。

正しく畏れ、正しく敬って、神社参拝をお楽しみください。

久保多渓心 のプロフィール

久保多渓心

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。

バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。

音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。

引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。

現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。

月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。

『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。

2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。

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