2021.12.28
【2022年版】「虎」にゆかりある神社仏閣を参拝して、力量と才能を発揮する!

新型コロナウイルスは今年も猛威を奮い、私たちの生活は大きな打撃を被りました。
緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置が発出されていなかったのは、元旦から1月7日までの1週間、3月22日から4月11日の3週間、そして10月1日から現在までの約3ヶ月間のみ。
現在、変異株の一種である「オミクロン株」の感染者が、日本でも徐々に増えつつあります。
オミクロン株は、従来株と比較しても感染性が高いといわれていることから、各地の神社仏閣では、昨年に引き続き分散参拝が呼びかけられています。
昨年の暮れにも同様のことを申し上げていますが、今回の初詣についても、愛するご家族や、近しい人々の命と健康を守るためにも、混雑する元旦や三ヶ日を避けて参拝されることをお勧めします。
どうしても三ヶ日に参拝する必要がある方は、十分な感染対策をしてお出かけ下さい。
寅年に参拝したい神社仏閣
今年も、新年に神様とのご縁を強固にし、様々な災厄や困難、病を避けて、より良い一年を送るための、神社参拝の方法をお伝えいたします。
その前に、まずは干支のお話を。
2022年(令和4年)は、寅年です。
現在、不定期連載でお届けしている『神々の意思を伝える動物たち 〜神使・眷属の世界』。
こちらでは『武運を司る毘沙門天の使い「虎」』と題して、虎と日本との関係性、虎がいかにして神使、眷属となり得たのかについてお話ししました。
詳細は是非、以下のコラムをご参照下さい。
「寅」と「虎」

de:Benutzer:Masato, CC BY-SA 3.0
寅年は、虎という動物を当然のように連想します。同じ動物を表すのになぜ「寅」と「虎」という二つの漢字があるのでしょうか、また「寅」と「虎」はどう違うのでしょうか。
「虎」は、動物のトラを表します。
「寅」は、時間(年・月・日・時刻)や方角を表します。
十二支は元々、古代中国天文学の「十二辰(じゅうにしん)」において、天球を天の赤道帯に沿って東から西に12等分したもので、それぞれに十二支が割り当てられました。
中国には「辰星(しんせい)」という考え方があります。これは夜空に数多ある星の中でも、基準となる星のことを指し、十二支が生まれた当時の辰星は木星でした。
この木星が見える方角を基準として、天空を12に区分けし、それぞれに便宜上名称を付けたものが十二支となったわけです。
「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」は、当時の中国では「し・ちゅう・いん・ぼう・しん・し・ご・だ・しん・ゆう・じゅつ・がい」と読んでいましたが、一般庶民の識字能力が低かったこともあり、これを「鼠・牛・虎・兎・龍・蛇・馬・羊・猿・鶏・犬・猪」に置き換えました。
それが日本に入って来たときに、「ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い」の読み方になったのです。
虎にゆかりある神社仏閣

賀茂御祖神社・言社
崇神天皇7年以前の創建といわれる京都でも最古の神社である、「賀茂御祖神社(通称・下鴨神社)」の境内社に干支の守護神をお祀りする「言社(ことしゃ)」があります。
こちらには、七つの社が鎮座しており、その全てに大国主命がそれぞれ別名で祀られています。
◉「一言社」大国魂神(オオクニタマノカミ)
巳年・未年生まれ守護神
◉「一言社」顥國魂神(ウツシクニタマノカミ)
午年生まれ守護神
◉「二言社」大国主神(オオクニヌシノカミ)
子年生まれ守護神
◉「二言社」大物主神(オオモノヌシノカミ)
丑年・亥年生まれ守護神
◉「三言社」志固男神(シコオノカミ)
卯年・酉年生まれ守護神
◉「三言社」大己貴神(オオナムチノカミ)
寅年・戌年生まれ守護神
◉「三言社」八干矛神(ヤチホコノカミ)
辰年・申年生まれ守護神
言社では、ご自身の干支の守護神に一年のご守護を願って参拝しますが、寅年ということもありますから、大己貴神が祀られる「三言社」へ参拝される方も多いのではないでしょうか。
十二支に因む神社仏閣に参拝することを「干支詣」「干支参り」などといいますが、寅年にあやかって虎に所縁ある神社仏閣に参拝してみてはいかがでしょうか。
虎は「勇猛果敢」さを武器に、「力量」と「才能」が機を得て発揮されるという意味合いをもち、それらが実って「福」と「勝運」を得られるというご利益を持っています。
今年、悔しい思いをした、挫折を味わったという方も、来年の寅年に是非、再起をかけてみてはいかがでしょうか。
それでは以下に、全国の「虎」にまつわる神社仏閣をご紹介致します。
秩父神社(埼玉県秩父市)
ご祭神:八意思兼神(ヤゴコロオモイカネノミコト)・知知夫彦(チチブヒコノミコト)・天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)・秩父宮雍仁親王(チチブノミヤヤスヒトシンノウ)
ご利益:合格必勝祈願・商売繁盛

子育ての虎(秩父神社)
大江神社(大阪市天王寺区)
ご祭神:豊受大神(トヨウケノオオカミ)・素戔嗚尊(スサノオノミコト)・大己貴命(オオナムチノミコト)・少彦名命(スクナヒコナノミコト)・欽明天皇(キンメイテンノウ)
ご利益:開運厄除・衣食住守護・諸業繁栄

阿吽の狛虎
下鴨神社・言社(京都市左京区)
ご祭神:大国魂神(オオクニタマノカミ)・顥國魂神(ウツシクニタマノカミ)・大国主神(オオクニヌシノカミ)・大物主神(オオモノヌシノカミ)・大己貴神(オオナムチノカミ)・志固男神(シコオノカミ)・八干矛神(ヤチホコノカミ)
松尾大社(京都市西京区)
ご祭神:大山咋神(オオヤマグイノカミ)・市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)
ご利益:開拓・治水・土木・建築・商業・文化・寿命・交通・安産・醸造
少彦名神社(大阪市中央区)
ご祭神:少彦名命(スクナヒコナノミコト)・神農炎帝(シンノウエンテイ)
ご利益:病気平癒・健康長寿

張り子の福虎
佐賀虎神社(佐賀県佐賀市)
ご祭神:虎神様
ご利益:商売繁盛・開店・開業・来店・来客・販売・資金繰り・子授け・恋愛成就
善國寺(東京都新宿区)
本尊:毘沙門天
ご利益:開運厄除・商売繁盛
*江戸三毘沙門

狛虎(善國寺)
天現寺(東京都港区)
本尊:毘沙門天
正伝寺(東京都港区)
守護神:毘沙門天王
*江戸三毘沙門
正法寺(東京都台東区)
本尊・毘沙門天
*江戸三毘沙門
多聞院(埼玉県所沢市)
本尊:大日如来(本堂)・毘沙門天(毘沙門堂)

狛虎(多聞院)

身代わり寅(多聞院)
鞍馬寺(京都市左京区)
本尊:尊天(毘沙門天、千手観音、護法魔王尊)

狛虎(鞍馬寺)
両足院(京都市東山区)
本尊:阿弥陀如来
ご利益:良縁成就・家庭円満

狛虎(両足院)
朝護孫子寺(奈良県生駒郡)
本尊:毘沙門天
ご利益:金運上昇・商売繁盛・厄除開運

世界一福寅(朝護孫子寺)
お近くの神社仏閣はありましたか?
虎にちなむ神社仏閣に参拝してみたいが、こちらのリストにない場合は、毘沙門天を本尊にしている寺院、狛虎のある神社仏閣、寅年の守護神である大己貴神を祀った神社などに参拝をしてみてはいかがでしょうか?
さて、このコラムに続いて毎年恒例の、神様とのご縁を深めるための初詣、神社参拝の方法を改めてご紹介したいと思います。初詣のご参考に、どうぞご利用下さい。
参考文献
『神道辞典』国学院大学日本文化研究所(編)弘文堂
『神社のどうぶつ図鑑』茂木貞純(監修)二見書房
『神様になった動物たち』戸部民生(著)だいわ文庫
『東京周辺 神社仏閣どうぶつ案内 神使・眷属・ゆかりのいきものを巡る』川野明正(著)メイツ出版『現代に息づく陰陽五行』稲田義行(著)日本実業出版社
久保多渓心 のプロフィール

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。
バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。
音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。
引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。
現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。
月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。
『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。
2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。