2023.1.27
【続】言葉に宿る深遠な力「言霊」で幸せをつかむ方法 ⑩ 八百万の神が感応し、一切の災いと罪業を消滅させる大神呪「アヂマリカム」

日本人は古から言葉には霊力が宿り、「良い言葉は吉事を招き、悪い言葉は凶事を招く」と信じて来ました。
言葉の「言」とは「事」であり、言葉として発すれば全てそれが現実に起こると考えたのです。
こうした言葉による働きを「言霊(ことだま)」と呼んでいました。
神威を発動させ、罪や穢れを祓う神秘的な呪言「神咒(かじり)」の数々をご紹介して来た、『言葉に宿る深遠な力「言霊」で幸せをつかむ方法』。
ご好評につき、『【続】言葉に宿る深遠な力「言霊」で幸せをつかむ方法』として、これまで掲載しきれなかった神咒を、ご紹介してまいります。
山蔭神道の大神呪
古神道のひとつ「山蔭(やまかげ)神道」に伝わる、大神呪(だいじんじゅ)「天地真理観(アヂマリカム)」。
「アヂマリカム」は、八百万の神が感応する「天地根元のときから存在する言霊」であるといわれます。
その「アヂマリカム」の絶大な功徳について書かれた経文「神呪看経(じんじゅかんぎょう)」には、以下のような記述があります。
その功徳は「深甚にして限りなく、無量無辺に偏満自在するが故に、大寰宥(だいかんう)の霊妙至真の大妙智」であり、「大神呪に逆く(そむく)者は悉く(ことごとく)滅し、随う(したがう)者は彌々(いよいよ)栄へ、天地宇内の中にある如何なる悪鬼、悪霊の妖気、邪精も、怖畏恐々として、影を潜め、形を消して、悪念を捨て、怨讐を断ち、只管(ひたすら)に無上真実道の成果を願ひ奉らむ」といわれています。
一度心して、大神呪を奉唱すれば「一切の怨讐、怨念、邪気、邪精、妖気、妖霊の災いはもとより、無始無終の罪業をも忽然として消滅」するとし、さらに「誦者(じゅしゃ)は瑞々たる瑞光に包まれ、身より金光を放ちて光明の内に在れば、如何なる天魔破神、悪鬼悪霊も近寄りて災ひを成し得ず、況や諸悪緒毒薬に遇ふ事無し」とされる強力な言霊です。
山蔭神道では、祖霊祭や瞑想行などでも、この大神呪が唱えられます。
「神呪看経」の最後では、「アヂマリカム」10回を一息で唱え、これを三回繰り返します。
「アヂマリカム」の「ム」は、声に出して唱える際は、「ン」に限りなく近い音になりますが、あくまで「ム」と読みます。

山蔭神道本宮・貴嶺宮 由緒
神咒・祝詞集
【地震の被害を避ける】
【人の善悪を知る秘言】
【大国主神の御神徳を仰ぐ幽冥神語】
【不慮の事故や災難を除ける呪言】
【生業繁栄の呪言】
【家内の災禍を除祓する秘咒】
【凶方を吉方に変える修験道の呪文】
【長寿と健康を願う強力な秘咒】
【罪穢れ、邪気を祓う「伊吹法」による祓詞】
参考文献
『【図説】日本呪術全書』豊嶋泰國(著)原書房
久保多渓心 のプロフィール

画家の父、歌人の母のもと、福岡市博多区で生まれる。
バンド活動を経て、DJ、オーガナイザーとしてアート系イベント、音楽イベントなどを多数手掛ける傍ら、フリーライターとしても活動。
音楽雑誌でのアーティスト・インタビュー記事、書籍、フリーペーパー、WEBなどの媒体で政治、社会問題から、サブカルチャー、オカルトまで幅広いジャンルでコラムを執筆。
引きこもり、不登校、心の病など自身の経験を活かし「ピアカウンセリング」を主軸にしたコミュニティを立ち上げる。後にひきこもり支援相談士として当事者やその家族のサポート、相談活動にあたる。
現在は亡き父から継承した一子相伝の墨を用いた特殊な占術『篁霊祥命』や、独自のリーディングによって鑑定活動を行っている。2021年で鑑定活動は16年目を迎える。
月参り、寺社への参拝による開運術の指導なども行う。
『AGLA(アグラ)』スーパーバイザーを務める。
2020年10月より活動名をマーク・ケイより、久保多渓心に改名。