2020.7.6
対話のカギは「尊重」と「ありのままの、穏やかな自分」『対話師 山内ちえこ~「対話」からわかる魂の計画(第三回)』

皆さん、こんにちは。対話師の山内ちえこです。
引き続き読んでくださる方も、初めての方も、私のページに訪れてくださってありがとうございます。
今回もこのページを通して、皆さんと対話をしたいと思っています。
自分の体感に注目しながら読み進めると、自己対話の手助けにもなります。
読む間に自分に何が起きるかを楽しみに、読み進んでみてください。
今回は、対話のエピソードのご紹介と、対話をする時に大切にしていることを
お話していきますね。
すべてのいのちと対話するには
尊重すること
前回、呼吸のことをお話しましたね。
呼吸・息は、意識しなくてもできますが、意識を向けると、見える世界と見えない世界の架け橋になっていると、感じやすくなります。前世と今世と来世、人との間のこと、そしてすべてのいのちとの間をつないでいることを、実感できると思います。
対話の基本自己対話は、身心が「ゆるむ呼吸」をすることから始めます。
そこから、すべてのいのちとのつながりを「自覚する呼吸」へ発展していきます。
この時、感じ取ろう、くみ取ろうとして、言葉を話さない相手の内に在る、言葉と同様なものを、キャッチする。これが「感性」で、誰にでもあります。
すべてのいのちにはそれぞれに、特有のリズム・周波数・波動がありますね。
私たち一人一人違うように、吸う・吐くの呼吸にもリズムがあり個性があります。
この特有のリズム・波動に触れると私たちの感性は働いて、感じたことを言葉やイメージ(映像・色・形)音楽などに変換し表現します。
違うと認めて関わるには、やはり「尊重」することです。
自分の尺度をゆるめて、偏りのない場・自分の居場所でお話することです。
話すことは、息を吐くこと。お互いの息を合わせやすいのですね。
息が合っていくのは、やり取りしながらだんだんに、ですが、最初が肝心です。
頭出しが一致する「シンクロする」と進みやすいです。でも、これからお話しようというのに、息を合わせようと「せ~の」や、「いちにのさん」は変ですね(笑)
やはりここは「あいさつ」から入ります。
あいさつは、自分の心をオープンにし、相手を認めるという意味を示すことができます。あいさつをしていなかったり、されていないとなると、お互い「この人とうまくやれるだろうか?」と疑心が湧きやすくなります。
対話するときはいつも、お腹の赤ちゃんや、子供だろうと、動植物だろうと、あいさつから始めます。あなたを尊重しています、という態度を示します。
それには、私の「声」を聴いてもらい、私の「波動」を体感してもらうことにもなります。
あいさつは、共通の言葉を話しますね。つまり、「つながりを持ちましょうね」のサインを送ることにもなります。同じものに出会うと、安心の気持ちが芽生えますから関わりを持ちやすくなります。
ありのままの自分で息を合わせる
人との対話だけでなく、動物や植物とも同じで、あいさつから入ります。
皆さんは、神社に参拝されるとき、一礼されてから聖域へ入られますよね?一礼は、尊重と畏敬の念を表すあいさつです。「礼を尽くす」とも言いますね。
すべてのいのちに対しても、対話をする時は同じように始めます。
すべてのいのちの内には「神」が在ります。
ですからあいさつで、「あなたを大切に想っています」と、尊重の態度をとるのはとても大切なのです。
あいさつして、お互いの息・リズムが一つの点で出合う時、見えるもの、見えないもの両方を感じながら尊重し合う対話が可能になります。
耳で聞き頭で話す会話では、対話はうまく行きません。
自分の居場所で呼吸していることを確かめて、お話を始めてくださいね。なぜなら、自分から発せられる声が弦楽器のように相手に響くからです。
お互いの発する「音」である「声」は「リズム=波動」ですから、全身全霊で響き合い、本当のこと、本音を話しやすくなり、本質的に分かり合う対話が生まれます。
本質的とは、「本心・本音」のことで、偽りのない、分け隔てのない考えや思い、「ありのままの自分」です。
自分の居場所・中庸の場で呼吸をして、その在り様で相手とやりとりする時、「魂の領域」に触れていきやすく、動物、植物、場や空間、空の向こうの星々など、すべてのいのちと対話がしやすくなります。
「ありのままの自分」で話す時、本当の気持ちや、真にあるところを大切にできます。
そうして対話する中で生まれる事実は、とても刺激的で、ユニークで興味深いものばかりです。
たとえば動物との対話では、飼い主さんにも見せたことのない態度をしたり(良い意味です)、植物は、常識では考えられないほど長期間、咲き続けたりなど、常識を覆されるような新たな対話の体験が起こることも多いのです。
ではこのあと、動物との対話のエピソードをご紹介しますね。どんなことが起きたでしょう、イメージしてみてください。
【エピソード】動物との対話
対話を学んでいただく講座の中で、動植物と対話をする回があります。
動物園に行き、檻の前や、触れ合える場では抱っこをして対話の仕方を練習します。
このお話は、白山羊に気後れして観客の注目を集められない、ちょっと気弱な黒山羊と対話をしたときのお話です。どんなことが起きたでしょうか?想像してみてください。
東京の吉祥寺に、井之頭動物園というところがあります。
大きな木や季節の花たち、湧き水あふれる池などのある大きな公園内にあります。
近くにはジブリの森美術館もあって、たくさんのいのちがイキイキとしている、素敵な場所です。動物園内には、小動物とふれあいができるエリアもあり、いろいろな対話を練習することができます。
こんな動物園で体験した山羊のエピソードは、朝から続いた雨で、場も空気も美しく輝いている中で、多くの方もともに見聞きしていたお話です。
美しい園内の一角に、小広場を柵で囲い、鶏、烏骨鶏、豚、山羊(白黒一頭づつ)が一緒に飼われているところがあります。檻という隔たりがないので、動物たちとの距離が近く
相手を身近に感じて対話の練習ができる、ありがたい場所なのです。
参加者の方に対話の仕方を説明して、さあ、取り組みましょう、と促した後、私も動物たち全員にあいさつをしました。
「こんにちは、山内ちえこです。今日はよろしくお願いします。初めて動物園で対話する人たちなので、いろいろ教えてくださいね」
音の出ない言葉・テレパシーで動物たちに話しかけ、それぞれに目を向けました。
豚はすぐに耳をパタパタと動かしてこちらを見て「わかった」と返事をくれました。鶏たちは羽をバタバタさせて「はい、はい」と返事。白と黒の山羊は、と目をやると、丸太の上に、2頭ともしゃがんでいました。
てっぺんの木の上に座り込んでいる黒山羊に「よろしくね」と声をかけて、下にいる白山羊に声をかけようとした時、「もっと見てよ・・・!」訴えるような返事を感じました。
「注目されていたいのね。じゃあ・・・立ってみたら?皆がもっと見てくれるんじゃない?」と提案してみました。
すると「そうだね、やってみる!」と返事を感じた時、黒山羊は、スッと立ち上がり「ほら!」と態度で返事をしてくれました。驚いたのは、他のお客さんたちです。
「うわ!ヤギがたった!」と大きな声をだして注目しています。立ち止まって写真を撮ったり、すごいね、大きいね~と話すのを見て、黒山羊は、とても満足そうな表情で立っていたので、「希望が叶ってよかったね~」と伝えると、ますます良い姿勢で立っていました。
尊重してお話すると、動物も自分ができる行動で、お返事をしてくれます。分け隔てのない気持ち、決めつけないやり取りで、愛が広がる対話でした。
※この時の写真を「対話師山内ちえこ」のSNS(facebook)2018年10月28日分で公開しています。
対話をするときに大切なこと
対話をする時に大切にしていることがあります。
まず、自分の居場所で息・呼吸をして尊重・礼を尽くすことから入るのですが、「自分に無理をかけない」ということも含まれます。
「無理をする」とは、がんばりすぎていること。それは本音・真実からは遠い姿です。
相手にも無理を強いるかもしれません。
正解、不正解、良い悪いという枠、決めつけの目も出やすいですし、美しいものを美しいと純粋に感じることや、善意や清々しい気持ちから動くこともままならず、高次の自己・善良さを輝かせて、魂の純度を上げることはできません。
物事は、良い点、悪い点の両面があります。表裏一体、陰陽、の法則はどんな時も働いています。悪い方ばかり見てしまうと、とても一方的な観方、行動をしてしまいがちです。
以前の私は、とてもこの傾向が強かったので、なぜその体験をしているかを想えず、ケガや事故で学び、それでも気づけない、心も頭もかた~い時代がありました(苦笑)。
ありのままでないと、物事の本質、本音、本当の事・真実から遠のき、感情に左右されやすく、独りよがりな観方になり、対立の方向へ向かいます。
感情的な関わり方が強いと、心も頭も柔軟でないですし、素敵なものを素敵と感じたり、美しい絵や景色や音楽を楽しんだり、食物の味や香りを堪能するなど、この世界に在ることに「感動」ができなくなります。
それはとても悲しいことで、いのちの力は小さくなり、魂の計画を順々に進んでいくことが難しくなります。
どんな時も、本当の気持ちを大切にいる。
そうしたとき、息・呼吸はとても豊かに心地よく、体の内、気持ち、動きと流れるように連動して、いのちの力はイキイキと高まり、「穏やかな自分」でいることを実感できます。
真と善、そして美しくある
穏やかでいる時は、決めつけ、偏り、不平不満からは遠いので、純粋なものと出会いやすくなります。
決めつけ、独りよがりな感情から脱して、囚われを解くと、だんだん真の様子、元々のことが観えてきて、善意からの動き、関わりをもつことができます。
そして、困難や試練の中でも、独善的な態度から一歩引いて、真の意味をつかもうとすることもできます。
そのときのまなざしは、自他どちらへもやさしさと柔らかさに満ちて、内面の美しさを放ちます。
それは、魂の内にある真に輝かしいところの美しさが、天にも地にも届くこと。この世界の美しいものとの出会い・ご縁が増えて、慈愛の様子を体験するでしょう。
真に善く美しさを忘れずになされる、すべてのいのちとの対話は、深く、高く、広く、濃く、そして調和のとれた関わりがなされ、ご縁の中に在る「仕合せ」の意味がわかってきます。
私は日々、このように在るようにと祈りつつ対話を続けています。
※仕合せ:良い意味も悪い意味も含まれるめぐりあわせ・ご縁のこと。
おなかの赤ちゃんとの対話、対話師に興味がある方は、自著「おなかの赤ちゃんと話そう(WAVE出版)」、「対話師として伝えたい全てのものに宿る魂の声(マガジンランド刊)」をご覧いただくか、山内ちえこのホームページをご覧ください。
山内ちえこ のプロフィール

青物商家で食材、植物に囲まれた環境で、様々な種類のペットたちとともに育つ。
幼少期より「商いの盛隆は、霊的、精神的な成長が大切」と祖父母の代よりその啓発や霊的示唆を受ける。
学生時代に過去世からの課題や、親や他者との関係を通して、身心と魂のバランスに苦慮した経験を持つ中「*身心一如」すると奇跡的な体験がもたらされることを、音楽芸術やスポーツ選手経験(競泳を経て、アーティスティックスイミング=シンクロナイズドスイミングを経験)を通して学ぶ。
胎内記憶、出産時の記憶を維持して成人する。
スポーツクラブ業界で乳幼児プログラム開発を経験後に起業。水・陸で行う様々な五感と感性に働きかけるセラピーやワークを国内外で学ぶ。重度重複障がいのある赤ちゃんとの出会いにより、感覚統合的エクササイズの開発に着手。
それにより「身心一如」と「魂の計画」との関係性の研究を掘り下げながら、障がいがある子どもとそのご家族を応援するNPO活動「JOY」クラブを設立し、障がいがある子どもと親が楽しみながら潜在に持つ力を発揮できる活動を始める。
北マリアナにあるサイパン島との文化交流親善大使を経験。同政府観光局、社会貢献的事業をサポートする現地企業などとの連携で、障害がある子どもの「身心一如」を体験できる国際交流活動にも着手した。
こうした活動、事業を行う中で「魂、心、身体」に気持ちを向ける「対話」が、健康状態や妊娠出産、生き方改善などに効果を期待できることに着目、実践研究を重ねてチエコメソード「対話ワーク」として確立した。
(株)ハグインターナショナルを設立後、池川クリニックにておなかの中の赤ちゃんと母親のヒーリング対話セッションの実践経験を積み、その後、おなかの赤ちゃんをはじめとして、言葉を話せない、話さない人を含め「動・植・鉱・物」など「全てのいのち」との対話ワーク、人生と仕事の発展コンサルティング、人生や人間関係、健康などの悩みに対応するヒーリング&セラピー、様々な事象の好転・改善に向かうワーク&コーチングなどを、大人子ども問わず行う。
*「身心一如」曹洞宗開祖である道元禅師が思想書「正法眼蔵」で説いた言葉。
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