2021.6.18
孤独と自立の架橋 ウオーターバイオレット『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第二十五回)』

一人でいるのが好き。
何人かでワイワイするのがいけないわけではないけれど、ちょっと煩わしい。
かといってふと周りを見渡して、誰も気配がないと、ちょっとザワザワしてしまう。
日頃感じないこんな淋しさはどこから来るのだろうか・・・?
一人で静かに時を過ごすのが好き
こつこつ何かに集中できたら、ひとりっきりでどれだけ時間が経っても気になりません。友だちもいるけれど、騒がしい中にはあまり身を置きたくないと思っています。ひとりでいることに、不幸を感じず、むしろその時間と空間を、得難い幸せと感じます。
こう思う人は、語りも動きも静かで穏やかなので、周りの人の妨げになることもありません。そして人に対して優しいので、周囲の人からは信頼を得ることができ、本人の意に反して、周りには人が集まってくることもしばしばです。
自分の身の置き所を大切にするこの人は、むやみに人に干渉することもなく、程よい距離感で接することができるからです。
だから、周りに人が集まったり、相談に押しかけられると、煩わしさを感じることがあります。信頼する友人の助けにはなりたいと思うし、そうもしていますが、時々それさえも、面倒に思うことがあります。
群れることや騒がしいことが好きではないので、無意識に輪から離れがちで、ともすると傍からはお高く見えることもあります。
本人は全くそんなつもりはありませんが、気が付くと周りに人がいないように感じたり、潮が引くように遠巻きにされているように思えます。
かといって、周りに人がいないことに気づくと、時には淋しい思いに襲われることもあるでしょう。
所詮人は一人で生きていくのだからと言いたくもなりますが、人それぞれ、自分は自分と、黙して自分自身だけの道を選びます。
そんな自立した姿にも、周りの人たちはしばしば憧れを抱いていたりします。
有能で奥ゆかしい淋しがりや
「ウォーターバイオレット」は、一人静かにいることを好む人が、周りから遊離しているように感じて、居心地が悪い思いをしているときのためのレメディです。
内面で波立つことや自分以外の人に強い影響を与えるようなことを好まないので、状況を把握していても必要以上に出すぎないように自分を律することもできます。
ひとつの問題の解決には、大ナタを振るって瞬時に場を変える方法もありますが、ウォーターバイオレットのタイプの人は、それとは逆の方法で、状況としての静けさを重んじて、平穏の中に変化をもたらすことに心を砕きます。
ただ、それができることを自分で知っていて、できない人を無意識に見下したりしていることもあるかもしれません。
ともすると、苦しいときも一人で困難を乗り越えようと自分を無理なく抑えることができる意志の力が強いので、周りの人には冷淡さや、自分のことを遠ざけようとしているように感じられることがあります。
本人が全く意図していないにも関わらず、プライドが高い人、と言われることがあるのも、こうした所以です。
こうしたときは、自分でも淋しさを感じながら、それを表に表すことをせず、葛藤を感じるかもしれません。持ち前の優しさから、そのことで人を悩ませたり、手を差し伸べてほしいと言えないからです。
周りの人との煩わしさを避けて一人で行くことは、実は孤独と裏腹なのです。
1株1株、独立して咲く花
ウォーターバイオレットは、春から6月初旬頃まで花の時を迎えます。
この花は、バッチ博士がサセックス州で見つけた、10番目の花です。川のほとりで、ライラック色をした花が生い茂っているのに出会ったのです。
生い茂っているといっても、ひとつひとつの株は、それぞれ分かれて、独立して佇んでいます。水面にロゼッタ状の葉を浮かべ、そこから立ち上がるようにスクっと高く花の顔を現しています。
サクラソウ科の水生植物で、水のスミレ、水生プリムラとも呼ばれます。水がきれいな池、ゆっくりと流れる川、非常に湿った沼地の岸などを好みます。
夏には水中の川底から根をはずし、水藻のように葉で水面に漂いますが、秋になると白い糸のような根を再び泥の中に根付かせる、賢さを持っています。
五弁の花弁の花が一つの節から複数ついて、上へ上へ花を咲かせます。
初夏、5月から6月頃に花茎からよく開いた花を採取して、太陽法でレメディにします。
そんな高貴さを感じさせる花、ウォーターバイオレットを飲むと、頑なさや優越感による淋しさを、心からの共感や真の謙遜に変えてくれるようです。
だから、もっと楽に、他者や外の世界と交わることができるようになるでしょう。
人々と距離を置いて一人で過ごし、独自の道を行こうとする。頭が良くて才能もある。その人の静かな佇まいは、まわりの人々にとっての恵みです。
そこにウォーターバイオレットの花のしずくが2滴あるだけで、人と人との居場所は、心地よい空間になることでしょう。
バッチ博士の言葉
健康な時でも、病気の時でも、一人でいるのを好む人のためのものです。大変物静かで、動くときもうるさい音をたてず、余り話さず、話すときも優しい話し方をします。とても独立心が強く、有能で自分を信じ、人の意見に余り動じません。人に打ち解けず、人に対しても干渉せず、自分の道を行きます。このタイプは利口で才能のある人が多く、その穏かで物静かな物腰は周りの人をほっとさせます。
『トウェルブヒーラーとその他のレメディ』エドワード・バッチ(1936)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊
京ヶ島弥生 のプロフィール

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。
東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。
2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。
東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。
こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。
○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師
○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト
○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役
ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/