ひとりではいられない淋しさにヘザーを『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第三十回)』

2021.8.25

  • twittertwitter
  • facebookfacebook
  • lineline

京ヶ島弥生 ( フラワー&アロマセラピスト )

フラワー&アロマセラピスト。心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。

自分のことに一生懸命になると、人のことなどはかまっていられなくなります。

例えば病気でも、例えば大きな挫折でも、その時に一番大事にするべきは自分のことです。

自己を確立するうえで、自分を見つめ自分をより良い方向に進める。

困難にあっては、ひとり胸の内で悩むのではなく、自分を開示し、自分に注目してもらい、周りの力で立ち直ることが必要です。

でも、周りに人がいて助けてもらえることで、常にひとりでいることに耐えられなくなってしまうと、いつも無意識に話題の中心にいないと気が済まなくなり、自分の話を聞いてもらえないと深い孤独感を感じてしまいます。

そんな人のための「ヘザー」。

自分では選びにくいから、自分のことではない、と決めつけないで、少しその人のことを考えてみませんか?


おしゃべりが楽しい人が感じる淋しさ

自分が知っていること、自分が気づいたことはもちろん、自分自身の問題でさえ、出し惜しみや隠し事をしない人は、話題も豊富で、どんな場でも輪の中心にいます。

ただ、その話が、皆が興味を持つ話であればよいのですが、ともすると、自分自身や自分に関わる問題だけ話すので、長くなると、周りの人は辟易して離れていくこともしばしばです。

おしゃべりが好きな人は、本来聞き上手です。相手が聞きたい、話したいことを引き出すことができるから、会話も弾もうというものです。

でも、おしゃべりな人の中でも、人の話は聞かないで、自分のことだけしゃべりたがる人は、会話のキャッチボールが成立しないので、話相手は早々に立ち去ります。

周りに残るのは、立ち去る勇気をもてない気が弱い人や、おしゃべりな人に腕をつかまれて隣に座らされてしまった人くらいかもしれません。

本人にしてみれば、折角楽しく話していたのに、気がついたら誰もいない。そこに残るのは、一抹の淋しさだけでしょう。


口数が少ないおとなしい人の感じる淋しさ




おしゃべりな人、というと、外向的なタイプを思い浮かべますが、日ごろ口数が少なく、おしゃべりの輪の中でおとなしく見える内向的な人の中にも、周りに人がいてくれないと淋しくてたまらない人がいます。

会話の中に入り込めないのは、常に自分の関わることにだけ、考えが向いているからです。

それでも輪に入ろうとするのは、タイミングを見つけては自分の話をしたい、という、ある意味自己中心的な思いがあったりします。

自分が関心あることは、周りの人も関心があるだろうと思うので、話さずにいられなくなります。

話したいことは、自分のからだの不調や心配事が多いのですが、一見明るいテーマを持ち込んでくることもあります。

時に自分が知っているすてきなもの、人が見たらきっと驚くだろうというものなど、一見楽しそうですが、その人が用意しているのは相手のためではなく、自分に関わることだけです。

ポジティブな話の場合は、自分の趣味のものや旅先の写真、仕事の成功話など楽しいことですが、どんどん自分だけの世界に入っていって止まらなくなるので、話の切れ目がありません。

内向的な人は、最初遠慮がちに声をかけてくるのでそうとわかりませんが、相手がそれを聞きたい状況かどうかは全く無視しているので、相手の時間に割り込んでしまうところは、外向的であろうが、内向的であろうが、同じ結末を招きます。

自分では気づかない無意識の押し付けが、一番そばにいて話を聞いてほしい相手を遠ざけてしまいます。


ひとりでいるのが耐えられないひとに


ヘザーのレメディは、自分の話ばかりしたがって、だれ彼かまわず話しかけ、それで満足をしている人のためのレメディです。

ヘザーのタイプの人がそうしてしまうのは、ひとりでいることが耐えられず、常に誰かに話しかけている自分の声が自分自身に届いていないと、淋しくて仕方がないからなのです。

でも、このレメディを自分から選ぶ人は、少ないかもしれません。

時として、話の最中でも、自分の周りから人がいなくなったりしますが、実は話の相手は誰でもよく、また次の標的を見つけて話始められるので、自分が周りから疎まれているとも思わないし、またふと感じる淋しさも一瞬で忘れることができるからでしょう。

子どもの頃に、あまり周りに話を聞いてもらえないことが多く、長く淋しさの中にいた人にも見られる傾向です。

だから、自分で自分が淋しいと思っていると感じていないことがほとんどです。

そのため、自分でヘザーのレメディが必要な状態、と気づけないのです。

逆に、話しかけられた人にとってみると、ひとりよがりの話は聞くのが苦痛なので、多くのひとが「あの人に飲ませたい」と誰かを”黙らせたいために”思い浮かべることができるレメディのひとつでもあります。

例えば、たまに電話で話す実家の母親が、用件はそっちのけでこちらにとってどうでもいい噂話や地元の話をしたりするとき。

電車や病院の待合室で、見ず知らずの隣のご婦人に話しかけられて、席を立つに立てない状態になるとき。

お店の常連さんが、他に客がいないと店主相手にさんざんおしゃべりをしていたろうに、その後他にお客さんが来ても、ずっと自分の話をし続けて、果てはあとのお客さんも望まない会話に巻き込んだりするとき。

この人たちはみな、最初は愛想よく近づいてきますが、他の人の話は聞きたくないので、相手の問いかけに答えることはそこそこにして、なんとか自分の話だけに持ち込みます。

ひとりで孤独な時間を過ごすことは、幸せではないと思うから、それは長くても短くても関係なく、一瞬でも自分が輪の外に置かれてしまわないように、頑張ります。

自己中心的で世俗的なこの人は、自分の関心事だけを共有する人を探し続けているのです。


荒野に吹きすさぶ風の中に咲く薄紅の花

ヘザーは、ツツジ科で、ヒースやエリカなどと近縁ですが、バッチフラワーレメディに使われている花は、学名はCalluna vulgarisで、これらエリカ属とは別のギョリュウモドキ属(カルーナ属)に属します。

高さ50cm程度の低木で、地表を覆うように広がります。バッチフラワーは、その中でも薄紅色の花の種類を選びます。

バッチ博士は、1933年の秋分の頃に、この花を太陽の光にあててレメディ化しました。

ヘザーというと、エミリー・ブロンテの名作『嵐が丘』の舞台の「ヒースの荒野」を思い出す方もいることでしょう。

『嵐が丘』に咲いていたのが、エリカなのかカルーナなのかは、特定できないようですが、荒野に咲き、風に煽られてピンク色が一斉になびく様が心を打つ花であることは間違いありません。

ヘザー、ヒースとは、花の名前であるだけでなく、イギリスやアイルランドの北部などに多く見られる、荒れた不毛な大地の広がりも指します。

バッチフラワーレメディでも、このヘザーと28回に紹介した「絶望の果ての諦め」のためのゴースは、そうした土地に、果敢に生を繋いでいる植物です。

寒い気候の中ではありますが、ヘザーは、きれいな空気と光を求め、ほとんど養分がなくても清潔な砂地を好むことが特徴的です。

ヘザーのある風景は、見渡せる範囲に動物も植物も気配を感じさせない寂寥感の中に、きれいな空気の中、太陽に向かって強い風にも負けず立つ様が、自分だけを頼りに、淋しさに耐えながら立っているポジティブな姿を想像させます。

コミュニケーションとは、周囲との調和です

一方通行ではなく、双方向であるから、共感を生み出すことができる、と言ってもいいでしょう。

人と触れられるくらい近いところで胸襟を開いて話ができることこそ居心地のよい場ですが、それは自分だけが満足すればよいのではなく、本当に心の底から人と交わることによってできあがります。

そこは、間違いなく、淋しさを感じない場なのですから。

自分がひとりよがりになって、それで少しばかりの淋しさに心が震えるときには、ヘザーを思い出して下さい。

ヘザーのレメディは、ひとりでいるときでも、誰かと言葉を交わさなくても、自ら培った共感が、自分にとって最も安心な場を思い出させ、守ってくれることでしょう。

バッチ博士の言葉

自分自身の問題を他の人と話し合う必要があると考え、だれ彼かまわず、話相手を常に捜している人のためのものです。

長時間独りきりにされると、とても不幸だと感じます。

『トウェルブヒーラーとその他のレメディ』エドワード・バッチ(1936)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊

京ヶ島弥生 のプロフィール

京ヶ島弥生

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。


東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。

2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。


東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。

こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。



○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師

○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト

○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役


ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/


おすすめ関連記事