2022.1.7
2022年の運気を読み解く~壬寅の一年『私らしく生きるための東洋の智慧(連載第十八回)』

いよいよ2022年の到来です。
意識が新しいスタートに向かっている方も多いだろうと想像します。
四柱推命での一年の切り替わりは立春。
私たちが普段使っている暦(太陽暦)では元旦に干支が変わりますが、四柱推命では立春のタイミングで変わります。
2022年は2月4日 午前5時51分に立春を迎えます。
さて、壬寅の2022年はどんな一年になるのでしょうか。ちょっと探ってみましょう。
過去を振り返って学びに変えよう
まずは、この激動の2年間を振り返ってみようと思います。
2020年の干支は【庚子(こうきんのね/かのえね)】、2021年の干支は【辛丑(しんきんのうし/かのとうし)】でした。
年干支の「庚」や「辛」を天干と呼びますが、この天干は精神を表します。
そして、十二支である「子」や「丑」のことを地支と呼び、こちらは現実を映し出すのですね。
この天干と地支の組み合わせを干支といい、60通りの組み合わせがあります。
それらの組み合わせには宇宙のエネルギーがどのように流れているかが表れていて、私たちにメッセージを伝えてくれるのです。
金のエネルギーが強かった二年間
2020年と2021年の天干である庚と辛は、五行でいうとどちらも金にあたります。
金の性質は「弁別性」で、様々なものを白黒ハッキリ二つに分ける性質のこと。
そして同時に、古いもの・不要なものを手放して改革していくエネルギーでもあります。
そこから見てもわかるように、この二年間は新型コロナの影響によって世界が一変し、私たちは意識や行動を変えていくことを迫られました。
これまで当たり前だったことが、当たり前ではなくなったこの二年間。
金は冷やす力があります。この予測がつかない変化の中で考え方がネガティブになることも多かったかもしれません。
また、人とリアルに会える機会が減ってしまったことも、「切り分ける」「分断する」という金のイメージと重なります。
コロナ禍でのストレスや価値観の違いによって、身近な人とギスギスしてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
反面、今まで足踏みしていたオンライン化・デジタル化がグンと進み、効率よく仕事ができるようになった方も多いようです。
振り返ってみれば、ハンコの廃止などもありましたね。
この新しい時代に合わせたビジネスも、どんどん生まれています。
リアルな海外旅行は難しくなりましたが、バーチャルで海外の雰囲気を体験する、なんていう企画も多く登場しました。
また、困難を乗り越えるために、互いに思いやり助け合おうとする取り組みがこれまで以上に増えたようにも感じます。
自分のもっている正義に従って、誰かのために戦おうとする庚。
様々なものや人との摩擦を経験しながら、互いを理解することを学んで輝きを増す辛。
どちらも目の前にやってくるチャレンジに立ち向かってこそ、上等な刀(庚)、美しい宝石(辛)になっていくのです。
古くなった価値観を捨てて変化に柔軟に対応していくことは、なかなか簡単なことではありませんが、多くの人たちがそんな金のエネルギーをよい方向に使えているといいな、と思います。
終わりとはじまり~時代の節目
それでは、現実を表す地支である子と丑について見てみましょう。
どちらも時間でいうと真夜中、季節でいうと冬を指していますので、こちらも冷たい印象があります。実際に世界的に経済が冷え込んだことも、ここに繋がりそうです。
こういうタイミングで大切なことは、身近な人と温かな時間を持つこと、そして周りの人たちへの思いやりを忘れないこと。
どちらも人として普段から大切にしたいことですが、この二年間はいつも以上に心身の健康に欠かせないポイントでした。
自由に人と会うことが難しい中でも、オンラインでの交流によって少しでも皆さんの心の灯が守られていることを願うばかり。
ぜひ残り少ない辛丑の年も、人との繋がりを大切に日々過ごしましょう。
2020年の「子」という字は終わり(了)とはじまり(一)を表しており、ひとつの時代の区切りを感じます。
更に、「丑」という文字は生まれた赤ちゃんが右手を伸ばした様子で、「掴む」「始める」という意味を持っています。
どちらも夜明け前の暗い時間帯ではありますが、新しい夜明けに向けての下準備が進んでいた二年間だったように思えるのです。
変化のときには、必ず手放しが起こります。
むやみに恐れたり過去にしがみついたりするのではなく、しなやかに柔軟に、希望をもって、変化することを選択していきたいですね。
春の兆しを感じる2022年
2022年はガラリとムードが変わっていきそうな予感です。
年干支は【壬寅(じんすいのとら/みずのえとら)】。
壬は陽の水のエネルギーであり、寅は陽の木である甲(こうぼく/きのえ)のエネルギーを強く持っています。
まずは、天干(=精神)に位置する「壬」から見ていきましょう。
広い世界へ飛び出して視野を広げよう
「壬」は自然界でいうと海を表します。
広く自由に旅をして、沢山の人と出会い、様々な価値観を知っていく。
そんなイメージから、2022年は他国との交流が再び活発になるかもしれません。
また個人レベルでいうと、過去二年間は思考や行動が内向きになっていた分、いろんな人と出会って広い世界に触れたい、という気持ちが大きくなりそうです。
「壬は妊なり」といわれるように、新しいものを生み出そうとする力も大きく働くようです。
今あるものを現代に合わせてリノベーションしていけるよう、アイデアを出していく人が増えるかと思います。
また、壬がついている感じとして「任」があります。
任には「になう・まかせる」という意味がありますので、自分の役割に気づいたり再確認したり、会社などで任務を与えられたりすることもあるでしょう。
これらのことを考えると、「今の世の中をより良いものに変えていくために、こんなことがしてみたい!」と、一念発起して起業する人も増えるのかもしれません。
自分軸を見つめ直して行動に起こす年
それでは、現実を表す地支「寅」にフォーカスしてみましょう。
寅が象徴している時間帯は朝の3時から5時、季節は初春です。
太陽が昇ろうとしている時間であり、冬に栄養を蓄えてきた種が芽を出そうとしている季節ですので、新しいものをスタートさせていく勢いを感じます。
過去2年間、自粛ムードが漂っていましたが、2022年はやっと夜明けを感じられるのではないでしょうか。
寅という文字は矢と両手を描いた象形文字から生まれていて、曲がった矢を真っ直ぐに直す様子が表れています。
自分自身を見つめ直して、気持ちを新たにしたり姿勢を正したりするときのようです。
「私はこの人生で何がやりたいの?どんな風に生きたいのかな?」と改めて向き合い、そこで見えてきた大きな目標に向かって、日々行動していきましょう。
演という字には「寅」が隠れていますが、演には「のびる」という意味があります。
2022年はこれまでコツコツ積み重ねてきたことが発展していきそうです。
やりたいことがある人は、ぜひこのタイミングでスタートしてみてはいかがでしょうか。
そんな発展のときだからこそ、大切にしたいポイントがあります。
謙虚であること、そして仲間と助け合うことです。
寅を使った言葉に、同僚を意味する同寅(どういん)という言葉があるそう。
1人で孤軍奮闘するのではなく、仲間を大切にして協力することで、想像以上の現実を創り上げていきたいですね。
芽吹きのエネルギーを味方に
2022年は広い世界に一歩踏み出し、新しい出会いを経験することを通して、自分自身がやりたいことを行動に起こしていくタイミング。
そして、同じ想いをもった仲間たちと力を合わせて、ぜひやりたいことを実現していきましょう。
皆さんが内側に蓄えてきたエネルギーを、芽吹きのエネルギーに変えていけるように願っています。
次回は日干別に2022年の運気とアドバイスをお伝えします。
どうぞお楽しみに!
星川亜輝子 のプロフィール

会社員時代、セルフケアのために学んだアロマテラピーの奥深い世界に魅了され、本格的にアロマセラピストの道へ進むことを決意。
2008年から約5年間、福岡市内のリラクゼーションサロンにてリフレクソロジーや整体、ロミロミなどを通し、のべ7,000人以上のお客様のボディケアを担当。
その後、自分の今後を悩み始めたタイミングで、イギリス発祥のオーラソーマ®と再会。サロンの店長として日々奮闘する傍ら、オーラソーマの探求をスタートする。
より自分らしい生き方へとシフトさせてくれたオーラソーマの魅力、そして、体だけでなく心をケアすることの大切さをもっと伝えていきたいと、2013年5月【Kwan-Yin クワンイン】をオープン。
5周年を迎えた2018年5月、結婚という転機を迎えて自宅サロンとして再出発。
「心身両面、そして魂からの歓びと幸せをサポートする」という想いは変わらず、新たに四柱推命や陰陽五行を取り入れたメニューを提供中。
ホームページ→ https://www.kwan-yin.jp