2022.2.23
スイートチェストナットは絶望の淵にあっても光の方向を示す『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第四十二回)』

今回は絶望の時のレメディについてのお話です。
あまりに辛い出来事に遭遇し、全ての望みを失った状態。
そんな時は、自分で自分を救うことなどできない、と思います。
それでも花は、その苦しみから私たちを救い出す力を貸してくれます。
苦悩と絶望
あまりに悲しみが、苦痛が、苦悶が深くて、もう立ち上がることができない。
どこまでも終わりのないトンネルの中にいて、なにをしても、出口が見出せない。
この状態から逃げたいと思っても、逃げられないことに愕然とする。
大きな災い、苦しみは、突然のように襲い、全てを飲み込んでしまうので、今どこにいるのか、何をしたらいいのか、とても判断できない状況に置かれることになります。
その張本人だけでなく、悲惨な状態の中にいる人に対しては、どれほど親しい間柄でも、声もかけられず、手の差し伸べようもないように思えることでしょう。
こうした状況は思いもよらぬことなので、心の準備も、予防もできることではありません。
だからこそ、私たちはそうした渦中に放り込まれた時、なす術もなく立ち尽くすことになります。
自分の中にある暗闇にも光をあてて
このような状態は、普段は想像もつかないし、そうした状況にある人がそばにいても、何かができる気もしないでしょう。
だから、どう助けてよいかもわからない思いは、周りの人たちにも、その本人と同じ絶望感をもたらすことになるかもしれません。
自分の力も、周りの人の力も助けにはならない。とすると、絶望、苦悩、とは、この世の終わりなのでしょうか?
自分のこととして、絶望感、苦しみの深さを考えてみましょう。
実はこのような感情は、何か大きな事件や事故に巻き込まれた人だけを襲うものではありません。
普通に暮らしていても、心の中に決して触れたくない影の部分を感じている人、そこを覗き込むことさえ恐ろしく、その感情に蓋をし続けている人など、心の闇に光を見出せなく過ごしている人もある意味絶望の感情を抱えていることに他なりません。
絶望とは、そんな闇を注視することが難しいと感じる思いと同じかもしれません。
少しでも、その感情について考え寄り添ってみることで、本当の絶望のどん底にいる人を救うことができるかもしれないのです。
どんな厳しい冬の後にも春が巡るように
「スイートチェストナット(セイヨウクリ)」は、苦悩があまりにも大きく、もうとても耐えられない、終わりだ、と感じてしまったとしても、魂からの助けに応えてくれるレメディです。
心やからだが忍耐の限界を越えていると感じて、諦めなければならないように感じるとき、そしてこの先には二度と明るい未来などありえないように思えるとき、究極の苦悩状態にも、頼ることができるレメディがあることは、なんという救いでしょうか。
ただ、このように絶望に打ちひしがれているとき、自分でレメディを選んで飲むことはとても難しいことです。
さらに周りの人も、そんな絶望的な状態を認めたくない思いが勝ち、このレメディを勧めるのをはばかるかもしれません。
それでも、このスイートチェストナットが何かの時に役立てることを知っていて、人の役に立ちたい思いを持っている人であれば、最悪の時でも、誰かの暗闇に、一筋の光を差すことができるでしょう。
固く鋭いイガの中に、甘い実をつけることが知られているこのスイートチェストナットは、30メートルを越える大木になっているものが多く、レメディのための花を採るのも容易ではありません。
ただ、花は、一つの株に雌花と雄花がつくので、これを両方採取して一緒に煮沸法でレメディにします。
6-8月くらいに甘い香りを放つ花粉がたわわについた雄花と、同じ株に数は少ないけれど小さく目立たない雌花が共に6-8月くらいに同じ株に顔を見せ、強い香りが虫をおびき寄せ虫に受粉を手伝ってもらうための虫媒花を構成します。
バッチ博士は、1935年にこのレメディを作ったとき、この花を「魂の暗い夜」と表現しました。
あらゆる辛い苦しみと絶望を伴う魂の凍えるような冬に、次の季節の希望をもたらしてくれるレメディが、私たちには用意されています。
”救いの手”はないと思っても、”救いのレメディ”はあるのです。
暗い夜でも、人はわずかな光さえあれば、そちらの方向に進むことができます。
絶望の中にあっても、スイートチェストナットが示す、その先の一筋の光に気づくことができれば、生きる勇気が甦ることでしょう。
バッチ博士の言葉
苦痛が余りにも大きく、耐え難いと感じられる時のためのものです。心や体が忍耐の究極の限界を越えると感じて、もう屈服するしかないと思われる時に使います。眼前に崩壊や破滅以外の何ものもないように見える時のためのレメディです。
『トウェルブヒーラーとその他のレメディ』エドワード・バッチ(1936)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊
京ヶ島弥生 のプロフィール

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。
東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。
2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。
東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。
こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。
○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師
○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト
○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役
ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/