2022.3.25
ワタシを活かせる仕事と出会おう!『私らしく生きるための東洋の智慧(連載第二十回)』

3月は卯月に入り、季節は一気に春へ。
地域によっては、すでに桜の開花を迎えているところもあるようですね。
3月初旬に福岡の太宰府を訪れた際には、美しい梅が見頃でした。
ちょうどその時期は受験のラストスパートということもあり、学問の神様である太宰府天満宮には沢山の学生さんたちが参拝に。
希望と不安でいっぱいの様子を遠目で見ながら、心の中でエールを送りました。
最近はフレッシャーズスーツに身を包んだ、就職活動中の学生さんたちともよくすれ違います。
出会いと別れ、終わりとはじまりの春。
きっと学生さんたちだけでなく、誰しもが「何か新しいことを始めたい」「このままの生活でいいのかな…」などなど、自然と”これから”に思いを馳せてしまう季節なのではないでしょうか。
四柱推命で知る【適職・天職】とは
これから歩んでいく人生に思いを巡らせるとき、多くの人にとって大事なテーマとなるのが【仕事】について。
「どのような仕事が自分に合っているのか?」
ひと言でそういっても、皆さんお一人お一人が置かれた環境や理想としているライフスタイルによって、多種多様な意味合いが含まれているのだろうと思います。
例えば、とにかく満足のいくお給料が欲しいという人もいれば、収入よりもやりがいを優先したいという人もいるでしょう。
また、次に転職するならライフワークと呼べるような一生をかけて打ち込める仕事を…と考えている人もいるかもしれません。
もちろんこれらすべてが満たされるに越したことはありませんが、四柱推命では「収入」「やりがい」など、特に優先させたいものによって、命式をみる角度やアドバイスが変わってくることも。
命式には年干・年支/月干・月支/日干・日支/時干・時支の8個の窓があり、そこには私たちを構成する8人の小人が住んでいるといわれています。
そんな小人たちの中でも、「私は何者なのか?」を表す代表格となるのが日干。
この性質にスポットを当てて、今月から数回にわたって、皆さんに合った仕事を探っていきましょう。
やりたい仕事に出会うことは私たちの生きがいや喜びとなりますが、まずはこの日干が持っている質から離れない職業を選ぶことが何よりも大切だといわれます。
それでは、まずご自身の日干を下記の干支カレンダーにて調べてみてください。
こちらのサイトにある【日干支】の最初の一文字目がみなさんの日干にあたります。
日干が【甲(こうぼく・きのえ)】の方
今回はまずはじめに、日干甲さんと乙さんの適職を探っていきます。
樹木を表す甲。そして、その質を強くもって生まれた日干甲さん。
植物のもつ波動は人を癒しますが、そのイメージにも通じるように、甲さんは人の心身を扱う仕事に向いています。
医者や看護師のような医療関係はもちろん、介護士、ボディセラピスト、またカウンセラーといった心に触れる仕事も。
共感力や相手の心を汲み取る力で、人の心身を癒すことができるのです。
直接的に上記のような業種に携わらなかったとしても、職場でまわりの人たちに安心感を与えられる存在となれるでしょうし、ぜひ積極的にその役割を担っていきましょう。
嘘のない真っ直ぐな甲さんの在り方に、誰しもが信頼を寄せることと思います。
また樹木には根っこがあるので、日干甲さんは安定した生活を好みます。
住む場所や働く場所が次々に変わったり、あれでもないこれでもないと職種をどんどん変えていったりするのは好ましくありません。
植物を植え替えると弱ってしまうように、居場所や職を転々とすると、ステップアップするよりむしろ自分自身を弱らせてしまうことに繋がるのです。
ですので、日干甲さんは手に職をつけるつもりで、長期的な目標をもってコツコツ実力をつけていくことが自分を活かせる道だといえるでしょう。
流行を追い求めたり、目先の利益を優先してしまったりという仕事の選び方は、日干甲さんの心を疲弊させます。
5年後、10年後の自分を想像したときに、その仕事を続けているだろうか?
迷ったときはそんな問いを自分に投げかけながら、慎重に仕事を選ぶことをおすすめします。
何百年、何千年をかけて大木へと育っていく樹木のように、現代社会のスピード感に捉われてまわりに振り回されることなく、焦らずに自分のペースで着実に育っていける場所が向いています。
有名人でいうと、さかなクンが日干甲の人。
まさに自分が熱中できることをマイペースにやり続けた結果、一躍有名になり、今では海洋大学の客員准教授も務められています。
ただし、日干甲さんの中には、根っこを持たないジョブホッパーや転勤族のような働き方を好む人たちもまれにいらっしゃいます。
命式を詳しく診ていくとご自身がどちらのタイプか分かりますので、気になる方は個人セッションでご相談くださいね。
日干【乙(おつぼく・きのと)】の方
長い時間をかけてコツコツ育っていく一本木な甲さんとは違い、同じ植物でも草花や蔦(つた)を表す日干乙さんは成長の早さと柔軟性がウリ。
流行に敏感で時代の風を読むことが得意なので、「今の時代、これからの時代に、何を求められているのか?」を敏感に感じとることができます。
ソフトバンクの孫正義 社長がこの日干乙の人なのですが、インターネットにいち早く商機を見いだしました。
そのように、日干乙さんにとって大切なのは「社会に求められている仕事」「稼げる仕事」であり、実は職種にあまりこだわりがありません。
時代の変化に柔軟に対応することができるので、ひとつの仕事にしがみつくことなく、必要とされる仕事を選んでいけるのです。
更には、切っても抜いても力強く再生する草花や蔦のように、転んでもすぐに起き上がれるたくましさが乙さんの魅力。
ひとつの仕事が上手くいかなかったとしても、気持ちを切り替えてまた新しいことにチャレンジできる再生力をもっています。
職場環境や労働条件が合わずに悩んだときは、ひとつの職種や業種に執着することなく、柔軟に新しいことに目を向けてみるチャンスかもしれません。
日干乙さんにピッタリなのは、まわりの人たちと協力してチームで取り組む仕事。
社交的で人当たりがよく、交渉も得意なので、組織の中で調整役として活躍できそうです。
また、まわりを楽しませることができるエンターテイナーとしての質ももっています。
他にも、持ち前の観察力を活かして、適材適所に人材を配置するような仕事がおすすめ。
自身がプレイヤーとして活躍するよりも、プロデューサーやディレクター、マネージャーのように、裏方で人を動かしたり管理したりする立場が良いでしょう。
手先が器用で手を使う仕事、例えばエステティシャンや手芸の分野で活躍される方も多いです。
日干甲さんと同じように、命式によってはこの一般的な乙タイプとは真逆の方向性が向いている方もいらっしゃいます。
つまりは、一つの分野を突き詰めて専門家になる日干乙さんもいるということ。
ご自身がどちらのタイプなのか、仕事選びに迷ったときはその点を振り返ってみると大切なヒントが見つかるかもしれません。
よい仕事との出会いが人生の質を上げる
私が運営しているサロン Kwan-Yin(クワンイン)では、四柱推命の個人セッションで圧倒的に多いご相談内容がこの【仕事】についてです。
セッションでは様々な経歴をお持ちの方にお会いするのですが、多くの人たちが心のどこかで「もっと自分に合う仕事があるんじゃないか?」「天職と呼べるものに出会いたい」という思いを持っているのだな、といつも感じます。
特に女性は結婚・出産などの人生のステージが変わるタイミングで、自分の生き方やライフワークバランスを改めて考える方が多いということもあるのでしょう。
人は社会と関わっていきたいという欲求を誰しもが持っています。
そして、自分にとっての適職と出会い、望む働き方を選べることで、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活/人生の質)が上がる可能性はグンと高まります。
願わくば今回からのシリーズをヒントに、一人でも多くの人が仕事を通してより充実した人生を送れますように。
次回は日干に火気(丙・丁)と土気(戊・己)をもつ皆さんの適職についてお伝えします。
星川亜輝子 のプロフィール

会社員時代、セルフケアのために学んだアロマテラピーの奥深い世界に魅了され、本格的にアロマセラピストの道へ進むことを決意。
2008年から約5年間、福岡市内のリラクゼーションサロンにてリフレクソロジーや整体、ロミロミなどを通し、のべ7,000人以上のお客様のボディケアを担当。
その後、自分の今後を悩み始めたタイミングで、イギリス発祥のオーラソーマ®と再会。サロンの店長として日々奮闘する傍ら、オーラソーマの探求をスタートする。
より自分らしい生き方へとシフトさせてくれたオーラソーマの魅力、そして、体だけでなく心をケアすることの大切さをもっと伝えていきたいと、2013年5月【Kwan-Yin クワンイン】をオープン。
5周年を迎えた2018年5月、結婚という転機を迎えて自宅サロンとして再出発。
「心身両面、そして魂からの歓びと幸せをサポートする」という想いは変わらず、新たに四柱推命や陰陽五行を取り入れたメニューを提供中。
ホームページ→ https://www.kwan-yin.jp