2022.10.19
集中できないときの7つのレメディ『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第五十九回)』

「現実の状況に無関心な人に」というカテゴリーがあります。
自分では目下の大事なことに無関心でいるわけはない、と思っていても、他のことに気が取られてしまうと、その目の前のことからは関心が逸れてしまいます。
”今ここ”にある仕事や大事なことに集中しなければいけないのに、他のことに気が向いてしまう。
そんな「今」の「現実」のことから気持ちが逸れてしまう人のために、7つのレメディがあります。
ハニーサックルとクレマチス
現実の状況に無関心、とは,今起きていることに関心が持てない、ということです。
今にいない、ということは、過去に浸っているのか、未来を夢想しているのか。
そのどちらもあるかもしれません。
「ハニーサックル」のネガティブな状況は、過去にあったことにこだわって、そのことにばかり思考が向いてしまいます。
新しい経験に触れても、過去と比較したり、その昔のことに後悔の念が浮かんでしまうと、過去へ逆戻り。これからのことに思いを巡らすなどということは到底できません。
過去にあったことは、辛い思い出でも、バラ色の楽しい経験でも、どちらも先に進む足かせになることがあります。
その思い出を、自分の中で消化しきれていないと、それを客観的に見ることもできなくしてしまうでしょう。
ハニーサックルは、過去の思い出を、“今このとき“から穏やかな気持ちで顧みることができるようにしてくれます。
過去と今の,時間的、空間的隔たりは、過去をより輝かせてくれることでしょう。
過去に向かうハニーサックルに対して,「クレマチス」は、思い描いた夢や理想の世界の中に、どっぷりと入り込んでしまう時のためのレメディです。
これから先には、今より幸せなことばかりがあるはずだという思いが強過ぎると、そこに向けて努力しなくても自分が思っていることが実現する、と信じてしまっているから、現実に抗うことを選択しなくなっているともいえます。
夢見がちでもあるので、自分だけの世界に入り込んでしまったその姿は、周りから見るとぼーっとしているようにも見えるかもしれません。
クレマチスのレメディは、その未来へ続く道は、今この自分の足元から続いていることに気づかせ、自分の足で成功に近づいていく力を与えてくれます。
ホワイトチェストナットとチェストナットバッド
繰り返して起こるように思えることの中には、現実を直視できていないことから起こる問題があります。
あることが気にかかると、そのことだけを、どちらかといえば悪い方、悪い方に考えてしまいます。
頭の中に浮かんだ思いを振り払おうとしても、その思いが頭の片隅に引っかかって、そこから動けなくなります。
ぐるぐると回り巡る想念に、夜が更けていけばいくほど振り回されて,眠れなくなることもあるでしょう。
「ホワイトチェストナット」は、頭の中だけの不毛な議論や対話を断ち切って、今考えるべきことに頭を切り変えてくれるレメディです。
うまくいかないことが繰り返し起こるような気がして、それが高じて似たような状況に陥ると、前の失敗を繰り返すイメージしか持てなくなることがあります。
「どうせいつも同じ・・・」
「また失敗したけど、自分はそんな人間だから仕方ない・・・」
こんな口癖も口をついて出ているかもしれません。
「チェストナットバッド」は、ホワイトチェストナットの新芽の時にレメディにします。
チェストナットバッドのレメディを飲むと、過ちの原因に気づいたり、経験から学ぶことができるようになり、失敗の繰り返しから脱却する足掛かりができるように感じます。
オリーブとマスタード
体も心も疲労困憊の時に使うのが「オリーブ」のレメディです。
選択理由がわかりやすいので、使ったことがある方も多いレメディだと思います。
疲れを忘れたくて、カンフル剤や栄養ドリンクのように使う方もいるかもしれませんが、その本質は、心も体も自分の意思では動かせない状態のときに、とても必要になるものです。
例えば体の疲れは、思うように動けないと感じることであったり、休みもせず息継ぎすることさえ忘れ、それさえも気付けなくなるようなこともあるでしょう。
心の疲れは、感受性を鈍らせたり、心を波立たせそうなことには近づきたくなくなったりして、徐々に心や気持ちが凍りついたように動かなくなります。
疲れたときに、なんのこれしき!と頑張るのではなく、オリーブをタイミングよく使って、心身の疲れの度合いをきちんと認識できれば、その後のパフォーマンスも格段に変わるでしょう。
そして、オリーブのように、疲れには原因があり、自分でも認識できることがあるのに対して、気持ちが上がらないということや、憂うつな気分は、実はまったく前触れもなく、原因もなく、突然襲ってくることがあります。
そんな時、その気持ちを打ち消したり、逆に原因を突き詰めたりすると、かえってこじらすことにもなりかねません。
憂うつな気持ちは、気づかないふりをして無かったことにするのではなく、今起きていること、と認識しさえすれば、「マスタード」にすぐ手が伸ばせるでしょう。
マスタードは目の前の霧をあっという間に晴らしてくれる、優しいレメディです。
心に翳りがあったことさえ、すぐに忘れてしまうかもしれません。
ワイルドローズ
現実逃避なのか、あるいは、現実にどっぷり浸かっているのか。
その、どちらでもあるのが、無気力で生気が削がれたような感覚、「ワイルドローズ」のネガティブな状態です。
苦労、苦難が続き、感情さえ麻痺したような感覚に陥ると、日々の生活に関心が持てなくなり、ただ時間をやり過ごしながら暮らすようになります。
顔色は青白く、笑顔も消えていますが、本人だけは淡々となんの変わりもなく暮らしているつもりかもしれません。
ワイルドローズは、太陽を受け、明るく健気に咲くピンクの花。
1年の最初の開花に思わず笑みがこぼれるように、ワイルドローズの花のレメディが、生活に生き生きとした光をもたらしてくれるでしょう。
今のことに関心が持てなくて集中できない
この「現実の状況に無関心な人に」のカテゴリーの花たちは、自分自身では気づかない、現実との乖離を、花のエネルギーで "今" に引き戻し,違和感を緩和します。
集中したいのに集中できないとき、おそらく頭の中には、今向き合わなくても良いことばかりが飛び込んで占めているのかもしれません。
夢を見ることも経験を忘れないことも、どちらも大切ですが、それが今に着地しているからこそ、次につながるのです。
今の現実から“過去“を受け止め、それを“明日“の糧にしつつ今日から歩み始めるために、これらのレメディを使ってみましょう。
バッチ博士の言葉
人生のなかに飛び込むことを怖がらないようにしましょう。私たちがこの世にいるのは、経験と知識を得るためです。そして現実に直面し、最善をつくさなければ、ほんの少ししか学ぶことができません。
『なんじ自身を癒せ(Heal Thyself)』エドワード・バッチ(1930)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊
京ヶ島弥生 のプロフィール

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。
東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。
2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。
東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。
こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。
○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師
○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト
○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役
ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/