2023.1.11
バッチフラワーでストレスを和らげる『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第六十五回)』

1936年のストレス
”現代人”はストレスと無縁ではいられない、といわれています。
でも、この「ストレス」という言葉が使われ始めたのは、バッチフラワーレメディが完成した年と同じ1936年。
カナダの生理学者のハンス・セリエ博士が「ストレス学説」を発表、外的環境からの刺激によって生じる”歪み”に対する反応を「ストレス」と名付け、そのストレスを起こす元になったものを「ストレッサー」と呼び、医学の領域でも検討されるようになりました。
このように、ストレスは現代生活に限ったことではなく、古く昔からあったものでありましたが、セリエ博士の研究以降、それが私たちの心やからだに影響を及ぼしていることも、徐々に解明されてきています。
この結果、今では私たちの生活の中で、「ストレス」という言葉は当たり前のように日々使われ、日本語会話ではストレスとストレッサーの違いも厳密ではなくなっています。
セリエ博士が定義した学術用語は、いまや少しずつ形を変えて、一般名詞の日常用語となったといえるでしょう。
だから、それは大人の仕事場面に限ったことではなく、子供たちの生活の中にも、あるいはペットたちの振る舞いにも、大きな影響を及ぼすものとして認識されてきています。
目の前の仕事はストレスしか感じない...
朝の通勤の混雑はストレスでしかない...
ストレスの元となっているあの人に目の前から去ってほしい...
果ては、「ストレス」のない世界に行きたい、という思いも湧いてこようというもの。
でも、そもそも自分以外は、すべて”外”の世界でしかなく、その外界から受け取る刺激は、すべて「ストレス」です。
現代に限らず、それがストレスと呼ばれる前から、人はみなストレス状態の中に暮らしてきたのでしょう。
そして刺激に対する反応というと、暑がりの人がいると思えば、寒がりの人もいるように、人それぞれのものです。
つまり、「ストレス」に対する反応も、みな同じではなく、人によって違った反応を示すと考えたほうがよさそうです。
1967年のストレス
もう一つの興味深い研究に、アメリカの心理学者のホームズとレイ博士がライフイベント時のストレスを計った「社会的再適応評価尺度」があります。
これは、1967年のアメリカでの調査に基づくもので、個人が感じるストレスを、結婚を50としたときに他のライフイベントを0から100までの値で表したものです。
そこでは、配偶者や家族の死や、離婚など別離にまつわることが高い方に位置していますが、結婚や妊娠といった、一般的に「幸せ」といわれるものも一定の高い数値が示されています。
この尺度は、国や時代はもちろん、職業やその他置かれた環境によっても差異があると考えられ、今でもこの尺度を世界中の研究者が様々な対象に対して調査しています。
人生の節目の大きな変化は、単に「結婚といえば幸せに決まっている」「出産、おめでたい」とポジティブに決めつけるようなイメージ的なことではなく、どれも人生、生活の中の感情には大きなインパクトを与えるものであり、それそのものがネガティブなストレスと捉えられる可能性もあるということを示唆しています。
自分の感情をいたわることが最強のストレスケア
ストレスを感じて、自力でそれを元に戻せそうにないと思ったとき、私たちはバッチフラワーレメディを選んで飲みます。
そのとき選ぶレメディは、想像できる状態や症状に対してではなく、「個々の人に対して」「その人が感じているままに」選ぶものです。
それは、バッチ博士の時代から、外の世界から自分に対してもたらされた刺激を、
そしてその程度によっては、それが目に見えるにせよ見えないにせよ、”傷”になること。
さらに、放置した場合、自然治癒するものもあるけれど、さらに傷が広がったり、こじらせて元に戻れなくなる可能性も秘めていること。
こうしたことを、私たちは本当は知っているのに、見過ごすだけを繰り返しをしているのかもしれません。
暮らしの中には、心弾むこともあれば、沈むこともあります。
弾むときは、気持ちが明るくなり、自信に満ち溢れ、楽しい気分の中で歩んでいます。
でも、何かのきっかけで暗転すると、不安や恐れ、後悔や疑いの思い、無力感に苛まれることでしょう。
そうならないためにも、ストレスによるネガティブな思いを抱いたら、自分を責めたり我慢しないで、飲みたいバッチフラワーレメディを選んで飲みましょう。
外界からのストレスであっても、私たちは自分自身の力で和らげることができるのです。
このコラムで、今年は、さまざまなライフイベントや年代ごとの悩みにフォーカスして、いろいろな感情とそれに対するレメディを紹介していきたいと思います。
フラワーレメディを自分のために選ぶだけでなく、自分の大切な人の気持ちを思って選んで差し上げることもできるようになるでしょう。
お楽しみに。
バッチ博士の言葉
病気の時は普段の生活とはムードが変わりますので、気をつけて観察すると、病気の現れる前、時にはずっと前から、この変化に気づき、それに対処することによって、病気を防ぐことができます。病気になって久しい場合でもやはり、患者さんのムードが正しいレメディを選ぶ指針になります。
病気に注意を払うよりも、患者さんの人生観や何に苦しんでいるのかだけを考えてください。
『トウェルブヒーラーとその他のレメディ』エドワード・バッチ(1936)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊
Information
京ヶ島弥生 のプロフィール

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。
東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。
2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。
東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。
こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。
○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師
○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト
○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役
ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/