2019.7.23
夏本番を迎える前にぽっこりお腹を解消!『心と体の調律(腸律)〜腸律セラピーで腸を調える(連載第二回)』

さて、今回はポッコリおなかについてお話いたします!
サロンにいらっしゃる方には必ず最初にカウンセリングシートの記入をお願いしており、気になる症状などにチェックを入れていただきます。
その気になる症状の中で、ダントツに多いのは『お腹の張り』です。
便秘の方のお腹の張りというのは、なんとなく分かりますが、下痢の人でもお腹の張りがある人も多いのです。
私たちの腸は蠕動(ぜんどう)運動という動きを繰り返しています。内容物を送り出し、食べたものを消化吸収し、栄養、ホルモン、酵素など体に必要なものを作り出すのも腸の働きです。最近の研究では血液も免疫も腸で作られていることが分かっています。
血液、免疫、栄養、ホルモン酵素など、体にとって大切なものは全て小腸で作られています。
腸というと『大腸』が大事というイメージがある人も多いのですが、腸の要は小腸と言っても過言ではありません。
腸の中でも小腸にだけ絨毛(じゅうもう)という突起物があります。その突起物の中に『腸管』と呼ばれる毛細血管のようなものがあり、そこで栄養を吸収し、そして血液を作り出すと言われています。
ですが、何らかの影響で腸の蠕動運動が弱くなると、内容物が小腸の中に停滞し始めます。私達の体の中心温度は約37から38度近くありますので、その中に内容物が流れず停滞し続けると内容物は腸の中で腐り始めていきます。
この状態のことを『腸内腐敗』といいます。
この腸内腐敗した内容物が小腸の腸壁に付着し、小腸の絨毛から腐敗した内容物を吸収することになり、そこから作られる血液は汚れた血液になっていくのです。
腸に溜まった腐敗物は腐敗臭を発します。それが言わゆる『ガス』です。そのガスが腸の中に充満し、お腹が張り、ますます腸の動きが悪くなってしまいます。
ポッコリお腹=腸の弱り=腸内腐敗 という関係になっていきます。
ポッコリお腹を放っておくと、小腸の腸壁から腸内腐敗した内容物が入り込み、腐敗した内容物から血液が作られるので、ドロドロ血になり、そのドロドロ血が血行を悪くし、血行が悪くなると冷えや浮腫みがおこり、冷えや浮腫みがひどくなると代謝が悪くなり、代謝が悪くなると痩せにくく太りやすい体質に変わり、ポッコリお腹がますますポッコリになっていきます。
そしてこの腸内腐敗した内容物が大腸の中の横行結腸という部分に溜まり停滞し始めると、その溜まった内容物の重さで腸が下がってくることがあります。
それが『落下腸』です。
横行結腸が下がってくるとその重さで小腸を圧迫し始めます。
圧迫された小腸は動きが悪くなり、消化吸収はもちろんのこと、内容物を送り出す力も弱くなり、腸の中で内容物が停滞する時間も長くなるため、またガスが発生し、お腹が張ってきます。
女性の場合、この落下した腸に子宮が圧迫されることもあり、そうなるとホルモンバランスが崩れたり、不妊症になるおそれも出てくるのです。
小腸は幸せ物質のセロトニンも作り出している臓器です。小腸の動きが鈍くなる事により、セロトニンの分泌が少なくなり、やる気が起きない、鬱っぽい症状になったりします。
痩せてるのになぜかポッコリお腹の人、
代謝が悪く、疲れやすくなっている人、
急に生理痛や更年期の症状がひどくなってきた人、
オナラがやけに臭う人。
要注意です。
落ちた横行結腸を元の位置に戻し、小腸にかかる負担を外し、元気に動く小腸を作り出していくと、腸壁に着いた汚れは剥がれ、そして蠕動運動で押し出され便として排泄されます。
ガスも発生しにくくなり、ポッコリお腹がぺっこりお腹に変わっていきます。
セロトニンもちゃんと分泌するようになり精神的にも楽になってきます。
子宮への負担も減り、生理痛や更年期の症状が緩和する可能性もあります。
下がった腸を上げていく。
上げていくには腸の元気を取り戻すしかありません。
元気を取り戻すには、食生活や生活習慣の見直しはもちろん、精神的なものも腸の負担になる大きな原因となります。
何があなたの腸の負担になっているのかを考え、それを少しずつでも排除していくことが腸を元気にする方法だと腸律では考えています。
体の不調は腸の不腸かもしれません。
気になる方は一度是非サロンまで足を運んでみてください。
次は夏の冷えと腸の関係についてお話いたしますね!
小澤かおり のプロフィール

腸律サロン セラピーエ 代表 腸律師。
介護士時代、『排便トラブル』に悩む多くの利用者様が認知症などの病状が悪化していく状況に気付く。排便トラブルの原因を探っているうちに、薬、病気、腸の動きに着目する。
腸には体の不調を改善させる大きな可能性があることが分かり、介護予防、病気予防、健康、美容、不眠、鬱などの全ての改善に繋げたいと腸律サロン セラピーエをオープン。
不調の原因を腸から読み取るオリジナルメソッドを提供。『自分で生きられる力』が何よりも必要と考え、自分で出来るセルフ腸律も教えている。
『手の温もりで救う』を志に、サロン通いからの卒業を目指し『一家に一人の腸律師』を増やすべく、執筆活動や講演活動も行なっている。