2019.9.25
更年期と腸の密接な関係『心と体の調律(腸律)〜腸律セラピーで腸を調える(連載第四回)』

女性の体は人生において4つの大きな波があります。
その大きな波とは...
○初潮を迎える時
○妊娠する時
○出産する時
○そして閉経する時
どの波にも必ず女性ホルモンが深く関わっています。
ホルモンのコントロールは、脳間の視床下部ということろで行われています。
この視床下部の最も重要な仕事は自律神経の調節です。
つまり、ホルモンの分泌と自律神経の動きはとても深く関わっていると言うことが理解できるかと思います。
安定した生理が繰り返されているということは女性ホルモンの分泌が安定し、自律神経の動きも安定しているということに繋がります。
ただ、人生の波が押し寄せ、ホルモンバランスが乱れ始めると同時に自律神経までも乱れ始めてしまいます。
今回は最後の波の、閉経の時を中心にお伝えしていこうと思います。
一般的に3ヶ月間生理が来ないと無月経と呼ばれます。
更年期もこの無月経の状態が続き、そして閉経となっていきます。
無月経になるには色々な理由がありますが、閉経は年齢を重ねるごとに卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することに大きな原因があります。
この女性ホルモンの急激な減少は、精神的にも影響を与えます。
先ほどもお伝えしたホルモンをコントロールしているのが脳間の視床下部。
視床下部は自律神経の調節も行なっています。
自律神経が乱れ始めると、胃、大腸、小腸の働きは、交感神経の亢進で消化液の分泌が減少し、蠕動(ぜんどう)運動(*筋肉のリズミカルな収縮運動)も抑制されます。
つまり、女性ホルモンの減少は自律神経だけではなく、腸にも大きな影響を与えるのです。
蠕動運動が抑制されると、腸の中の内容物が腸の中で腐敗を起こし血液が汚れます。
血液が汚れ始めると、その汚れを解毒するのに頑張ってくれる臓器が肝臓になります。
肝臓は有害な物質を代謝分解して無害なものにしようとします。
そして、肝臓は各種ホルモンを代謝し、血中濃度の調節をしてくれます。
つまり不足しているホルモンの分泌を促し適正なホルモン濃度を調整するのです。
閉経が近くなると肝臓が女性ホルモンの分泌まで促し、いつも以上に働き負担がかかってくるのです。
昔は正常だったのに、閉経近くになってきた女性の肝臓の値が急に悪くなってくるのも、この時期と大きな関わりがあるのです。
肝臓が疲れ始めると、血液の汚れが新陳代謝に影響を与え、太りやすく痩せにくい体に変化してきます。
つまり...
女性ホルモン分泌の低下
↓
自律神経の乱れ
↓
腸の弱り
↓
肝臓の疲れ
↓
血液の汚れ
↓
体格の変化。
とつながります。
そして腸の弱りから幸せ物質のセロトニン(腸で90%作られると言われている)の分泌も抑制され不眠、イライラ、気分が沈むなど、更年期に見られる独特な症状は腸の特徴にもつながってくるのです。
そこで腸律の出番なのです。
更年期や閉経に近くなればなるほど、腸のケアをしていくことが大切になります。
腸律ケアで、蠕動運動を促進
↓
腸内腐敗が緩和
↓
肝臓にかかる負担が減少
↓
血液を綺麗にし、新陳代謝を促進
↓
血中のホルモン濃度を安定させてくれる
↓
女性ホルモンやセロトニンなどが安定してくる
こんな流れに変化してくるのです。
閉経の平均年齢は51歳と言われています。
仕事をしていたら責任を負う立場になる人も多いでしょうし、家事の他に両親の介護という負担がのしかかる人もいらっしゃるでしょう。時に、人間関係も複雑になってくることもあります。
肉体的な変化や衰えもありますが、現代では緊張やストレスといった精神的な原因も腸を弱らせる大きな原因の一つとなり得ます。
最近、生理の乱れが気になるな。。。
体調がイマイチだな。。。
と感じている方、是非遠くても一度、腸律サロン セラピーエまで足を運んでみませんか。
ご自身で出来る腸律セルフケア方法もお伝えします。
女性の体の最期の波を楽に乗り越えて充実したその先の人生を送っていきましょう!
小澤かおり のプロフィール

腸律サロン セラピーエ 代表 腸律師。
介護士時代、『排便トラブル』に悩む多くの利用者様が認知症などの病状が悪化していく状況に気付く。排便トラブルの原因を探っているうちに、薬、病気、腸の動きに着目する。
腸には体の不調を改善させる大きな可能性があることが分かり、介護予防、病気予防、健康、美容、不眠、鬱などの全ての改善に繋げたいと腸律サロン セラピーエをオープン。
不調の原因を腸から読み取るオリジナルメソッドを提供。『自分で生きられる力』が何よりも必要と考え、自分で出来るセルフ腸律も教えている。
『手の温もりで救う』を志に、サロン通いからの卒業を目指し『一家に一人の腸律師』を増やすべく、執筆活動や講演活動も行なっている。