2020.4.27
心と身体、そして運気は繋がっている『私らしく生きるための東洋の智慧(連載第二回)』

あっという間に桜からツツジの季節へ。
気持ちの張り詰めた毎日をお過ごしの方も多いかと思いますが、春から初夏に向かうこの時期のあたたかい日差しは、心を和ませてくれます。
皆さんのおうち時間のお供に、どうぞこちらのコラムを。
「幸せな生き方って?」という普遍的なテーマについて、ちょっと考えてみませんか。
私たちの全体像である4つの柱
今回は四柱推命を使って何を知ることができるのか、もう少し詳しくお伝えしたいと思います。
四柱推命ではまず、年月日と時間、場所から、年柱/月柱/日柱/時柱という4つの干支を導き出します。これが命式です。
また、個人の出生データから作る生まれもった命式を基本命と呼びます。
例えば、私がこれを書いている今は2020年4月20日 午後14時48分(福岡)ですので、以下の図のような命式となります。
8つの漢字が並ぶこの命式。一見するととても単調なのですが、実はここに驚くほどの情報が詰まっているのです。
エッセンスが詰まった日干
上の図にあるように、命式の中には「天干」と「地支」が存在します。
天干が精神を、地支が現実を表しているのですが、私たちの基本命を見るときにまず注目してほしいのが、日柱の天干である日干(にっかん)。
日干とは【私・我】を表し、私はこの人生をどんな風に生きたいのか?という、私たちの魂のエッセンスがギュッと詰まっています。
以前、こちらで三浦奈々依さんにインタビューしていただいたときに、この日干の大切さについてお伝えさせていただきました。
四柱推命 ~あなたらしさを生きるヒントを~ 『四季に寄り添い、祈るように暮らす(連載第四十回)』
基本命ではその【私】である日干を他の7つの文字が囲んでおり、そこには私たちの人生に現れる主要な登場人物―両親やパートナー、子ども、上司、部下など―が映し出されます。
そして、その登場人物たちに該当する干支の特徴や、日干との関係性から、登場人物がどんな人であるのかがわかるだけでなく、その人たちと自分の関係性も診ることができます。
これらの情報から、私たちの人間関係の悩みが紐解ける場合も。
【私】という人間の全体像を表しているのが基本命なのですが、同時にそれが身近な人たちを映し出しているというのが、なんともおもしろいところですよね。
「目に映るもの、出会う人たちは鏡である」といわれますが、出会う人たちは元々、私の中に存在しているのだと考えると、思わず納得させられます。
余談ですが、四柱推命は「主観の占い」と言われているので、同じ人物でも「誰から見るのか」によって人物像が変わります。
例えば兄弟姉妹の命式を見比べてみると、同じ両親でもそれぞれ違う姿に映っていることが多く、それもまた四柱推命の興味深いところです。
人生の初期設定とタイムスケジュール
さて、前回の記事では、四柱推命を使って私たちの「人生の初期設定」と「人生のタイムスケジュール」を知ることができる、というお話をさせていただきました。
人生の初期設定とは、先天的な私たちの情報です。
どんな両親の元で生まれ育ったのか、才能や特性、体質や体格などを指します。恋愛における好みのタイプや、適職・天職もここに含まれます。
例えば、「お母様とは仲が良いけれど、お父様とはちょっと距離がありそう」だとか「仕事は専門的なことを極めるのが向いている」とか。
加えて「ある刺激(出来事)に対して、どんな反応をしやすいのか?」という、魂のもつ思考・感情・行動のクセやパターンが命式には表れます。
同じような恋愛パターンを繰り返してしまう、という方が多くいらっしゃいますが、そんなお悩みをお持ちの方は、この人生の初期設定に大きなヒントがあるかもしれません。
そして後者の人生のタイムスケジュールとは、「私たちの質をいつ、どのように活かしたらよいのか?」という、いわゆる後天運と呼ばれるもの。
後天運は私たちの基本命と人生の流れを表す大運、日々巡ってくる命式とを掛け合わせて診ます。
多くの方が知りたい「いつ出会いがあるのか?」「いつ転職するのが良いか?」「今年の運気はどうなのか?」という質問に対する答えは、このタイムスケジュールから診ることができるという訳です。
振り返ってみると、私が仕事を独立したのは社会的な顔を指す年柱と月柱が活性化しているときでしたし、結婚したのもパートナーを表す部分が膨らんでいる年でした。
四柱推命を学んでいる身でも、タイミングとは不思議なものだなと感じます。
四柱推命はこんなにもパーソナル!
命式がもつこの4つの干支の組み合わせは、単純に計算すると約1,300万通りにもなります。個人の人生を診るときには男女の違いで大運の流れが変わるので、それを含めるとなんと約2,600万通りにも!
ということは、それだけ沢山の人生のパターンがこの世には存在するということ。私もまだ自分と同じ命式を持っている人と出会ったことがありません。
四柱推命はそれほどにパーソナルな占術で、自分の人生は誰とも比べられない希少なものだ、ということを教えてくれているようです。
そう考えると、少し生き方が変わりそうな気がしますね。
すべての干支は五行(木・火・土・金・水)のいずれかに分類されるのですが、四柱推命では
◎各干支が持っている性質とそれぞれの関係性
◎命式の中の五行の流れ
などを診て鑑定を行います。
これはひとつの見方ですが、時系列でいうと、私たちの人生は年柱から時柱に向かっています。
年柱が幼年期(0歳~20歳)、月柱が青年期(20歳~40歳)、日柱が壮年期(40歳~60歳)、時柱がそれ以降の晩年期を表しており、年柱を因(原因)、月柱を縁(プロセス)、日柱を果(結果)、時柱を報(結果のまた結果)と見ることもできます。
これが私たちの人生の流れのパターンを作り出していて、結果を出すのに時間がかかる人、困難を乗り越えて成功を掴む人、比較的スムーズに物事が進む人…などなど、それぞれのタイプが分かるのですね。
どんな人生の流れであれ、生まれもったパターンに合わせた目標設定をすれば、人生の波に乗っていくことができるのです。
心身の健康は運気と連動する
四柱推命と同じように私たちの生年月日から診る有名な占術として、西洋占星術があります。
占星術は英語でいうと【astrology/アストロロジー】。
ちょっと専門的なお話になりますが、このアストロロジーという言葉は、私たちの感情と繋がっているオーラの領域、アストラル体と関連しています。
ですので、西洋占星術は私たちの感情にフォーカスして診ることが得意な占術だそう。
それに対して四柱推命は、オーラのもっと肉体に近いエーテル体という領域と関連しており、より現実的なこと、身体に関することを診るのが得意です。
四柱推命は陰陽五行説がベースとなっていますが、運勢が良いとされるのは、命式の五行のバランスが整ってスムーズに流れているとき。
東洋医学でも私たちの心身の五行のバランスや流れが重要とされていますが、以前、鍼灸の先生とお話しさせていただいたときに、四柱推命で診た体質や健康状態と東洋医学から診るそれは相違ない、と仰っていました。
心と身体は繋がっているとよく言われますが、それだけでなく心と身体の健康は運気とも連動しています。
漢方薬剤師でいらっしゃる堀江昭佳さんの著書『血流がすべて整う暮らし方』に、「不調の多さは、しあわせの伸びしろである」という一節があり、本当にそうだなと納得させられました。
ほとんどの人の基本命には五行の偏りがあります。それが個性や強みではありますが、ときに弱点となることも。
その偏りを日々の行動で磨いたり補ったりしながら、五行のバランスを整え、自分らしさを生きていく。それが四柱推命の活かし方です。
心、健康、そして私たちの現実。それらを満たしていくためのヒントが四柱推命には詰まっています。
星川亜輝子 のプロフィール

会社員時代、セルフケアのために学んだアロマテラピーの奥深い世界に魅了され、本格的にアロマセラピストの道へ進むことを決意。
2008年から約5年間、福岡市内のリラクゼーションサロンにてリフレクソロジーや整体、ロミロミなどを通し、のべ7,000人以上のお客様のボディケアを担当。
その後、自分の今後を悩み始めたタイミングで、イギリス発祥のオーラソーマ®と再会。サロンの店長として日々奮闘する傍ら、オーラソーマの探求をスタートする。
より自分らしい生き方へとシフトさせてくれたオーラソーマの魅力、そして、体だけでなく心をケアすることの大切さをもっと伝えていきたいと、2013年5月【Kwan-Yin クワンイン】をオープン。
5周年を迎えた2018年5月、結婚という転機を迎えて自宅サロンとして再出発。
「心身両面、そして魂からの歓びと幸せをサポートする」という想いは変わらず、新たに四柱推命や陰陽五行を取り入れたメニューを提供中。
ホームページ→ https://www.kwan-yin.jp