2021.1.7
心を温かく照らし出す人たち~火タイプの特徴『私らしく生きるための東洋の智慧(連載第八回)』

火のエネルギーをもつ【丙】と【丁】
前回のコラムより、それぞれの五行タイプから「私らしさ」を磨くヒントをお伝えしています。
今回は【火タイプ】の人たちについて。
五行の中でも火タイプの人は、日干に「丙(へいか・ひのえ)」または「丁(ていか・ひのと)」を持っている人たちを指します。
前回の木タイプの人と同様に、日干が丙・丁でなくとも、夏生まれの人たちは火のエネルギーの影響を強く受けていますので、ぜひ参考になさってみてくださいね。
干支暦でいうと、夏生まれの人たちとは以下の時期に生まれた人をいいます。
◎午月(陰暦5月/6月頭~7月頭まで)
◎未月(陰暦6月の初め/7月頭~土用の入りまで)
各月の細かい区切りは年によって異なりますので、こちらのサイトでチェックを。日干も併せて調べることができます。
★干支カレンダー★
https://keisan.casio.jp/exec/system/1189949688
春生まれの人たちは干支暦でいうと、以下の期間に生まれた人たちを指します。
◎寅月(陰暦1月/立春~3月頭まで)
◎卯月(陰暦2月/3月頭~4月頭まで)
◎辰月の一部(陰暦3月の初め/4月頭~土用の入りまで)
分け隔てなく与える大きな愛の人
それではまず、火の陽干である日干【丙】の人の特徴についてお話ししましょう。
丙は自然界では太陽を象徴します。丙が組み込まれている漢字の例として、「炳か(あきらか)」という字がありますが、これは熱が四方八方に広がっていく様子や、夏になり草花が燃えるように咲き乱れている様を表しています。
太陽は地球で生きる私たちにとって、なくてはならない存在です。燦々と輝く太陽の下では、身体が温められるだけでなく、心までもが明るくなります。植物たちも太陽なしでは成長できません。
そんな太陽のイメージ通り、日干丙の人はまわりを明るく照らし出すことのできる、天真爛漫で人を惹きつける存在です。誰に対しても分け隔てなくやさしさを与える、博愛であたたかい人柄をお持ちの方が多いでしょう。
華やかでパッと目を引くので、お仕事でもそのスター性を活かしてみては。自分自身がプレイヤーとして動いて多くの人たちと出会える、営業職のような職種が向いています。逆に、人を管理するような立ち位置はあまり得意ではありません。
お天気がコロコロと変わるように、ちょっと短気で気分屋なところもありますが、その天真爛漫さゆえに愛されキャラとして、多くの人たちに囲まれるでしょう。
その分、寂しがり屋なところがあるので、一人で過ごすことは苦手かもしれません。身近に日干丙さんがいる場合は、そんな一面を汲み取ってお付き合いできると良いかもしれませんね。
好きな人やパートナーが丙さんの場合は、こちらからアプローチして「あなたは特別」ということをちゃんと伝えてあげましょう。太陽が世界に一つしか存在しないように、自分が特別な存在であるということを実感したい。そんな想いが日干丙さんにはあるようです。子育てや部下を成長させたいときにも活用できるかも?
日干丙の人は、仕事でも何に対しても「好きなことをしたい!」という想いがあります。その「好きなこと」が誰かの役に立つことであればあるほど、分け隔てなく周囲に愛を注ぐことができる太陽としての質が高まって、運気もアップします。
逆に、エゴに走ったり、自分さえよければいいという考えに陥ってしまったりすると、一気に運気が下がってしまうので注意が必要です。
太陽は一日の終わりには西に沈み、また夜が明けると東の空から顔を出します。そんな風に失敗してもすぐに立ち直ることができる切り替えの早さをもっているので、フットワークを軽くして、何事にも楽しく取り組んでみてください。
熱しやすく冷めやすいところもありますので、仕事やパートナーシップなどにおいて、常に新鮮さや楽しみを自分で生み出し続けることも大切なポイントになりそうです。
アーティスティックな感性をもつ職人肌
太陽を象徴する丙に対して、火の陰干である【丁】は人工的な光を表します。キャンドルや照明、ネオンといったものがこれに当たります。そして、ときに星の光と見なすことも。
世界をあまねく照らす太陽と違って、キャンドルや照明は照らす範囲が限られていますよね。その違いが表しているように、日干丁さんは専門分野をもったスペシャリストとして活躍するタイプ。
職人のようにコツコツと一つのことに向かって腕を磨いていく力を持っています。ですので、人生の早い時期に自分を活かせる場所や、情熱を注げる対象に出会えるのが理想的です。
もし日干丁の人で「自分には当てはまらないな…」と悩む方がいらっしゃれば、もしかするとインプット(知識や学び)を増やす必要があるのかもしれません。なぜなら丁はキャンドルですので、燃え続けるには燃料が欠かせないから。
何かを学ぶことで、私たちは知らない世界と出会うことができます。更には、コレだ!と思うものに対して一途に頑張るあなたを応援してくれる人や、サポートしてくれる人たちとの出会いもあるかもしれません。日干丁さんにとって、それが自分を輝かせる力になるのです。
火の光がゆらゆらと揺れ続けるように、日干丁の人は繊細さをもっています。好き嫌いが激しい一面も。それがアーティスティックな感性へと繋がり、創作活動や仕事にプラスになることもありますが、ときに人を傷つけてしまう可能性もあるので注意が必要です。
火は燃え盛ると火傷の原因になってしまうこともあります。知らず知らずのうちに周りの人たちを振り回していないか、ときに振り返ってみると良いでしょう。そして、不満や怒りを成長するエネルギーとして使っていくことを意識してみてくださいね。
もし気分が落ち込んだり、イライラしてしまったりするときなどは、人とちょっと距離を置いてエネルギーチャージをするのが一番。一人でリラックスできる時間や、先ほど書いたような、興味のあることを学ぶ時間を、普段から大切にしてみてはいかがでしょうか。夜になると元気になる日干丁さんも多いので、その時間帯を自分のために使うのも良いかもしれません。
日干丁の人が身近にいる場合、そんな丁さんの繊細さを理解してあげることが何より大切です。適度な距離をもって付き合ってくれる、よき理解者のあなたに、信頼を寄せてくれるでしょう。
キャンドルや照明が暗闇でこそ輝くように、日干丁の人たちはまわりに埋もれずに、自分の個性や専門性を打ち出していくことが重要です。職種に限らず、活躍する地域を特化したり、顧客のターゲットを絞ったり。みんなに愛される人を目指すのではなく、「分かる人には分かる」「あなただから選ばれる」というスペシャリストをぜひ目指してください。
人々の心を温め、照らす力を活かして
一年のムードを占うとき、四柱推命ではその年の干支を診るのですが、2020年の干支は【庚子(かのえね)】で、いろんな意味で冷え込みの強い一年になるだろうと予測されていました。(四柱推命では、一年の切り替わりは立春となります)
庚は五行でいうと金、子は水なので、金属が水を冷やして凍ってしまうというイメージなのですね。こういう年は私たちの心も冷えやすくなり、落ち込んでしまう人も増えてしまう可能性があります。
そんな今年、火の力を持つ日干丙や丁の人たちは、世界のムードを温めたり暗闇を照らしたりする力を発揮できた一年だったのではないかと思います。まわりに日干丙さんや丁さんがいるだけで、気持ちが明るくなれたという人たちも、実はいらっしゃるかもしれません。
来年、再来年と、少しずつ夜明けに向かっていくと思いますが、火のタイプの人たちの力が活かされる時期がもう少し続きそうです。ぜひ今回の記事からヒントを得て「私らしさ」を活かし、まわりの人たちの心を温め、照らし続けていただけたら、と思います。
星川亜輝子 のプロフィール

会社員時代、セルフケアのために学んだアロマテラピーの奥深い世界に魅了され、本格的にアロマセラピストの道へ進むことを決意。
2008年から約5年間、福岡市内のリラクゼーションサロンにてリフレクソロジーや整体、ロミロミなどを通し、のべ7,000人以上のお客様のボディケアを担当。
その後、自分の今後を悩み始めたタイミングで、イギリス発祥のオーラソーマ®と再会。サロンの店長として日々奮闘する傍ら、オーラソーマの探求をスタートする。
より自分らしい生き方へとシフトさせてくれたオーラソーマの魅力、そして、体だけでなく心をケアすることの大切さをもっと伝えていきたいと、2013年5月【Kwan-Yin クワンイン】をオープン。
5周年を迎えた2018年5月、結婚という転機を迎えて自宅サロンとして再出発。
「心身両面、そして魂からの歓びと幸せをサポートする」という想いは変わらず、新たに四柱推命や陰陽五行を取り入れたメニューを提供中。
ホームページ→ https://www.kwan-yin.jp