2021.1.27
心とからだの免疫力を高める『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第十五回)』

これまで11回に渡り、バッチフラワーレメディを構成する38の花のすべてを紹介しました。
疲れた~、と感じたらオリーブ。
自分は何もできない、と劣等感に苛まれたらラーチ。
忙しすぎてイライラが収まらないと思ったらインパチェンス・・・。
このようにここでご紹介してきたバッチフラワーレメディを実際に初めて使ってみた方もいらっしゃるでしょうが、飲んでみて、どんな感じだったでしょう?
忙しくて気が抜けない日々。疲れるのは変わらないのだけど、オリーブを飲んだら少しやる気が出て頑張れて、一山越えた時には休む必要を感じた。
できないことが突然できるようになったりはしなかったけれど、ラーチを飲んだらできそうな気がしてとりあえず歩みを進めたら物事が動き出した。
インパチェンスのおかげでイライラがすっと消えて、周りに優しくできる自分に気づいた。
などなど。
もしかするといつもの自分の調子を思い出して普通に過ごせるようになったから、嫌な感じを抱いていたことも忘れてしまったかもしれません。
飲まなければ変化は訪れない
連載を開始したころ少し触れた、「バッチフラワーレメディはどのように使うのか」をもう一度お伝えしておきたいと思います。
バッチフラワーレメディは辛い思いを感じたときや、自分の欠点を嫌なものと感じたときなど、否定的な感情に対して使います。
自分の中に嫌な気持ち、感情を見つけたとき、私たちは、一旦はそれを忘れようとします。あるいは、意思の力で、それを解決しようとするかもしれません。
そんな無意識にやっている感情のリカバリーが、簡単にはできないくらい溜まってしまったら、ぜひバッチフラワーレメディを飲んでみましょう。
飲むことで、その嫌な感情を忘れたり、次の視界が開けるので、もう悩む必要がなくなります。
そもそも、感情の問題については、「何かに頼るから心が弱くなるのであって、自分一人でしっかり頑張らなくてはいけないことだ」という考えが誰にとっても当たり前になってしまっているように思います。
でも、本当にそうでしょうか?
日々感じる不快な感情は、自分の内から湧き上がってくるのではなく、社会生活を送る上で常に接していなければならない環境や周囲の人々との関わりによって感じさせられます。
自分で避けられない状況下で、ネガティブな状態に落ち込んだとき、自分の感情を押し殺すだけでは、その元となった問題の意味を客観的に図ることさえできません。
しかし、レメディを選んだり、口に入れると、その行為自体が“一呼吸入れる”ような感情の隙間を作ってくれるからでしょうか、問題の渦中から一歩足を外に出したり、俯瞰的に物事を見ることができるようになります。
嫌な感情を、無理矢理なくすのではなく、その感情を持っていることをしっかり認識すること。
起こってしまったネガティブな感情のもつれに悩むより、日々バッチフラワーレメディを使って自分の感情をコントロールすることが意識できれば、より豊かで温かな毎日となることでしょう。
ほんとうにこの状態から抜け出せるのだろうか?
そしてもうひとつ大事なことは、レメディはネガティブな思いや自分で許しがたいと思う欠点や、嫌な感情を「打ち消したり」、「なくしたり」するのではなく、ネガティブに傾いた状態をポジティブな方向にバランスを取るだけなのです。
なぜなら、ネガティブな思いは、本来ポジティブな面の裏返しだからです。
例えば元気な時の自分の調子、いつも明るい自分、などを知っているからこそ、それが損なわれると、そのネガティブな状態に自分が耐えられないと感じます。
とすると、”いつもの”元気だったり明るい自分に戻ると、疲れ切っていたり、暗い思いを引きずっていたときのことなどは、きっと忘れてしまう、ということも納得できるのではないでしょうか。
不快に感じるのはいつもの自分らしくないから。
調子が良ければ、何も憂うことがないので、調子が悪いときの状態など、思い出すはずもありません。
だから多くの人は、自分の力で立ち直ったと思い、つまづいたことさえ忘れていきます。
だから辛いとき、必要なのは、「今自分は辛いんだ」ということをまっすぐに見てあげることだけ。
それが日々繰り返されれば、感情は無理なくコントロールされていきます。
日々の感情を自分で理解することが、バッドスパイラルに陥ることを回避させてくれるのです。
心の免疫を獲得すれば、からだの免疫力も高まる
病気になったのではないか、と思うと病院に行って診断を受け、治療をします。それが1番の早道だと思うから。
病気の原因は、ウィルスであったり、細菌であったり、あるいは花粉であったり、外から侵入してきたものに冒されることもありますが、例えば遺伝や誤った生活習慣など、なかなか自分でそれを振り払うことができないものによることも多くあります。
その中には不安定な感情生活も含まれます。
いやなことをそうとわかって無理して取り組み続けること。
疲れが抜けなくても、代わる人がいないために一身に全ての仕事と責任を背負わざるを得ないこと。
周りが何の助け舟も出してくれないけれど、孤独に頑張らなければならないとき。
このような様々な状況で無理を強いると、心が乱され、さらにからだの調子も落ちて行きます。
だからこそ、そうした状態に陥る前に、自分の心を立てなおすことが必要です。
感情がもつれたら、それを放置しますか?
ここまで読んでいただいておわかりのように、感情の問題は病院に行かなくても、”治る””直る”ものです。
でも自分の力でどうにかしよう、と頑張るよりも、自分で自分の状態を正しく見てあげることが、自分を救う近道です。自分の不都合な状態を感じる作業は、間違いなく心の免疫力、立ち直る力、自分を信じる力に役立ちます。
バッチフラワーレメディを発見したバッチ博士は「私たちの恐れや不安や心配ごとなどが、病気を招く原因になっていることを教えてくれます」と言っています。
日々感じるウィルスの脅威や人間関係の摩擦、あるいは自分のつまずき。どんなことでも、それを早めに取り除くことは、体への影響も間違いなく軽減してくれることでしょう。
バッチフラワーレメディの数々の指標に照らし合わせながら、自分の気持ちを労る。
バッチフラワーレメディはそのためのツールとして、身近にあることで、心穏やかで健やかな明日のための道しるべとなるでしょう。
バッチ博士の言葉
このように、すべての病気の裏には、私たちの恐れ、心配、欲、好き嫌いの感情が潜んでいます。これらを探し癒すようにしましょう。これらの感情が癒されることによって、私たちを苦しめている病気が去っていくことしょう。
『トウェルブヒーラーとその他のレメディ』エドワード・バッチ(1936)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊 P.80
京ヶ島弥生 のプロフィール

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。
東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。
2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。
東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。
こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。
○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師
○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト
○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役
ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/