真の強さを秘めた花、セントーリー『心を癒す花のエネルギー バッチフラワーレメディのある暮らし(連載第二十二回)』

2021.5.5

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京ヶ島弥生 ( フラワー&アロマセラピスト )

フラワー&アロマセラピスト。心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。

断りたいけど断れない。

頼まれごとは、相手に気分を害してほしくないから、できるだけ受け入れたい。

自分は我慢できるし、それで物事はうまくいくから、と控えめに過ごす。

人のためばかりを優先しているうちに、自分を見失ってしまうかもしれないのに。


いつどんなときでも、ノーと言わない

物静かで優しい人は、親切で、周りの人への気配りも忘れません。
頼まれごとも、嫌な顔一つせず、なんでも受け入れます。

周りから見てこんな良い人は、自分が嫌だと思う気持ちを棚に上げても人のために頑張ってくれます。
だから、周りの要望は増す一方。

結果的に、相手から支配されてしまうような状況に陥りかねません。

無自覚に周りの要望を受け入れていくうちに、嫌だと思っても、断り切れない状況になって、受け取るだけ、こなすだけになってしまったりします。

人の手助けをしているはずが、助ける気持ちが強すぎて、言いなりになっているのです。

いわれのないいじめを受けたり、声や体や態度の大きな人にいいように使われたりする発端は、ほんの少しの親切心のせいでもあるのです。

ノーと言わずに引き受けるのは、それを実現できる確証があるときだけでいいのです。

単に断れずやらされ感だけであるのなら、本当の自分の望みは何なのか、立ち止まって考えることが必要です。

 

人のために生きて、自分を見失う

なんでもひとりで一身に引き受けて、”いや”と言わないので、自分が引き受ける以上のことをやらなければならなくなったら?

自分が本来やるべきことを忘れ、自分と関係のないことばかりにかかりきりになりかねません。

いつも人から頼みごとをされて、断りきれない。

喜んで手伝いたいので、嫌と言わないのだけれど、なぜか自分だけ次から次へと頼まれてしまう。

言われたことを受け入れ、いやという言葉さえ自分で飲みくだし、やってもやっても、終わりがないようにさえ思えます。

人と対立したくないために、間違いを指摘できず、それを受け入れて、結果的に間違ったことに手を染めてしまうかもしれません。

バッチ博士はこうした状態を、誰からも絶えず踏みつけにされる「ドアマット」に例えました。

継母や姉たちに押し付けられて、一人家事に明け暮れるシンデレラも、こうした状態だったのかもしれません。

 

人に尽くすには、まず自分を大事に

人に”ノー”と言えず、言いなりになってしまう「セントーリー」のタイプは、元来内気で繊細で、優しい人たちです。常に他の人のために何かをしようと思い、持ち前の優しさをカバーするように、努力してもっと強くなければとも思っています。

ある意味、とても謙譲の気持ちが強く、他の人のために尽くそうとするのは、優しい人の最大の長所ですが、こうした”利他”的な思いが、ネガティブなスパイラルに入ると、”滅私”になってしまう可能性があるのです。

こんな”いい人”は、自分の枠を超えて仕事を引き受けるから、自分の本来の人生のミッションを無視しないとそれがこなせなくなります。

そうするうちに、自分が何をしたいのかさえ分からなくなり、人に尽くす喜びの気持ちも失われていきます。

セントーリーのレメディは、いやなことには「ノー」と言える勇気を与えてくれます。

本来自分がしたいことは何だったのか。

人の指示を受け入れる、飲み込む前に、まず立ち止まって足元を見つめてみましょう。

何かを断ったからといって、相手は自分が思っているほど、嫌だとも困ったとも思わず、あっけなく要求を取り下げるかもしれません。

セントーリーの花の力は、忘れかけていた自分の望みがなんであるかも、思い出させてくれるでしょう。

 

ローズピンクの5弁の小さな花が癒すもの

セント―リーの和名は「ベニバナセンブリ」。

センブリは古くから生薬として消化を助ける働きのある、苦みのある植物です。

バッチ博士は、1930年の秋にクローマーの東隣にある静かな海辺の避暑地、オーバーストランドでこの花を発見しました。

セントーリーの語源は、半人半馬のケンタウロスともいわれ、馬に乗っているときでも、セントーリーの赤い花を見つけたら、幸せを手に入れるために馬から降りて花を摘まなければいけないという民間伝承もあります。

花は日のあたる暖かい午前中だけ咲くので、曇ったり、湿ってきたり、暑かったり、寒すぎたり、風が強くなると、花は閉じてしまいます。

レメディ化するには、茂みの中にあるたくさんの株から多くの花を採取して、太陽法で作ります。

この花の、周りの環境に敏感で繊細なところが、周りの顔色を感じやすいあまり、意志薄弱になった言いなりの人たちに重なります。

だからこそ、このセントーリーのレメディを2滴飲んで、再び自我の強い意識を目覚めさせることが必要です。
セントーリーの花で、自分を労わりましょう。

人を助けるためには、その相手の思いを遂げることよりまず、自分自身の願いに忠実であること。

それがセントーリーが教える、人に尽くすために、最も必要なことなのだから。

 

バッチ博士の言葉

親切で物静かで優しく、他の人に対して過度に気を遣います。そして、無理な努力を自分に強います。
他の人に尽くす気持ちが強すぎて、人を助けるというよりは、人の下僕になってしまうときがあります。人の良い性格なので、必要以上に人の手助けをしたいと願い、そうすることで、自分自身の人生における使命を無視する傾向があります。

『トウェルブヒーラーとその他のレメディ』エドワード・バッチ(1936)
『バッチ博士の遺産』所収(2012)バッチホリスティック研究会・訳・刊

京ヶ島弥生 のプロフィール

京ヶ島弥生

心身の健康のために、自分で自分のこころ、感情の状態に気づき、セルフヘルプでバランスを整えることができる「フラワーエッセンス/バッチフラワーレメディ」の活用を伝え続けている、海と空のブルーが大好きな自然療法家。


東京は下町生まれ、1998年に鎌倉・七里ガ浜に移住。

2001年から、アロマセラピー、バッチフラワーレメディ、ハーブセラピー、ホリスティックヘルスなどの自然療法分野で、講座やイベントの開催、個人から企業までのコンサルテーション、商品の販売など、東京、横浜、鎌倉で場所・ジャンルを問わず活動。


東京でのハードなビジネスマン生活20年、大学教員15年、ワーキングマザー30年、介護施設での高齢者ケア、災害ボランティアなども経験。

こうしたバックグラウンドにより、子供から大人、ご高齢の方、男性女性問わず、どなたのご相談にもお応えできるプロフェッショナルなフラワー&アロマセラピスト。



○バッチ財団登録プラクティショナー・バッチ国際教育プログラム認定講師

○IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)認定アロマセラピスト

○日本ホリスティック医学協会認定生活習慣病予防指導士・ホリスティックヘルス塾インストラクター
○
有限会社フロスヴィータ 代表取締役


ホームページ→ http://www.flosvita.co.jp
Facebook→ https://www.facebook.com/flosvita/


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